V型2気筒
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V型2気筒( - がたにきとう)とは、レシプロエンジンのシリンダー配列形式のひとつ。2つのシリンダーがV型に開かれ配置される。V2、Vツインと呼ばれることもある。またドゥカティ社の二輪車に採用されているエンジンは前方のシリンダーをほぼ水平にしてマウントした90°V型エンジンであるためLツインとも呼ばれる。
小型から大型までの多数のオートバイに採用される他、汎用エンジンとしても用いられる。
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[編集] バンク角
振動バランスが良いのはクランクピンを共有する90°V型2気筒エンジンである。この形式は理論上一次振動を0にすることが出来る。一方、これより小さいバンク角もしばしば用いられる。バンク角を小さくすることでエンジンをコンパクトにすることが出来る。90°よりも小さいバンク角を採用した場合、振動は大きくなるが、ホンダのようにクランクピンを共有せずウェブを介してクランクピンに位相を付けた「位相クランク」で振動を小さくしている例もある。90°以外のバンク角を採用した例としては、スズキの75°やアプリリアの60°、もっとも有名な例としてはハーレーダビッドソンの45°が挙げられる。
[編集] 二輪車での搭載方法
多くはクランクシャフトを進行方向に対して直角に置く横置きが用いられる。例外的に進行方向に対して平行に置く縦置きを用いるメーカーもある。かつてのホンダGL・CXシリーズや、イタリアのモト・グッツィなどが有名である。尚、モト・グッツィ社製のものに関しては「Y型エンジン」と呼ばれることもある。