マール・オベロン
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マール・オベロン(Merle Oberon、1911年2月19日 - 1979年11月23日)は、インドのボンベイで生まれた映画女優。出生時の名前は Estelle Merle O'Brien Thompson。レスリー・ハワードと一時期、恋愛関係にあった。その後は何度か映画関係者と結婚している。
父はインド駐在のイギリス軍人。母はインド人。父と母は正式に結婚したわけではなく、彼女は母親に育てられた。女優としてデビューしてから、彼女はインドとのハーフであるという出自をひた隠しにし、出身地を「オーストラリアのタスマニア島」とし、民族衣装サリーを身につける母を、知人に「使用人」と偽っていた。
映画プロデューサーのアレクサンダー・コルダにより、「ヘンリー8世の私生活」(1933年)で、斬首刑となる王妃アン・ブーリン役に抜擢される。のち、コルダと結婚。夫がありながら、レスリー・ハワードと恋仲になり(ハワードにも家庭があった)、彼との恋愛が終わっても、コルダの元へは帰らなかった。
代表作は映画「嵐が丘」で、ヒロイン(キャサリン)役を勤め、ローレンス・オリビエと共演した。映画ではそのエキゾチックな美貌が十分に発揮されている。
ジェットセッターとして有名で、大富豪やプレイボーイとの華やかな恋愛遍歴で知られた。