ミリオンゴッド
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ミリオンゴッドはミズホから2002年に発売されたパチスロ機。規定上はCタイプでビッグボーナスもレギュラーボーナスも無く、AT機能の「GG(ゴッドゲーム)」のみで出玉を得る。登場当初からその類を見ない爆発力に注目が集まり、全国のホールにおける出玉記録を次々と更新した。
2003年に、「大幅に射幸心を煽る機種」として検定取消の処分を受け一斉撤去されたため、稼動寿命は短命だったものの、多くのプレイヤーから様々な意味で名機として認識されている。
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[編集] 特徴
- 3枚掛け専用機。有効ラインは上中下3ラインと少なく、停止パターンも簡潔。通常時から押し順を指定される。
- 黄金色の筐体、絵柄は全て7の絵柄。一撃必殺のプレミアムゴッドゲームの搭載など、AT機全盛時代の集大成を飾る機種である。
- 役構成も特殊。
- 黄7:15枚。全6通り。下段で揃う。液晶では通常、偶数が揃う。
- 青7:リプレイ。但し当選しても逆押し時のみしか揃わない。上段で揃う。
- 赤7:1枚役。SGG(後述)が確定。右リールのいずれかに止まれば当選という少し変わった絵柄。
- GOD:15枚役。PGG(後述)がほぼ確定。中段にのみ揃う。フリーズを除き、最終的に液晶上で7が3つ揃えばPGGに突入。
- 通常時・GG中と目押しは一切不要で、初心者にも優しい設計であった。
- 押し順は通常時は実質左からの順押しのみ。それを破るとゴッドゲーム(GG)の抽選を受けられなくなるなどのペナルティが課せられた。
- コイン持ちも至上最低に近く、リプレイすら揃わず、通常時の当選役は15枚のみである。逆にGG中はリプレイを除いてほぼ毎ゲーム15枚役の黄7が揃い、連チャン性も極めて高く、さらに上乗せを行うチャンスも満載であり、類を見ないハイリスク・ハイリターンな機種である。
- 見た目にはシンプルな構成で「運任せ」な印象があるが、内部モードや移行条件が複雑で、攻略要素面も存在し、様々なタイプのプレイヤーに支持される。
- 2003年には同様のシステムを引き継いだ後継機種の『ゴールドX』『ゴールドXR』が登場しているが、出玉性能が低く人気はミリオンゴッドに遠く及ばない結果となっている。
- ちなみに、新台当時は灼熱牙王騒動など日電協加盟メーカーへの爆裂機の販売自粛を求めていたが、本機に至ってはミズホが日電協非加盟だということを物ともせず自粛ムードを打ち破るようにリリースされた(親会社のアルゼは加盟しているが)。実際、日電協非加盟メーカーはこの要請を無視しても問題はなかった。現在においても、アルゼのHPには本機のみディスコグラフィーが存在せず(ゴールドXは存在する)あたかもミズホの独断でリリースしたのだということを強調しているようにも伺える。
[編集] 演出
全体的にシンプルな演出が多い。単体での期待度は低いが、頻発・複合することで期待度が上昇。
- 液晶上で「爆発」「氷」「稲妻」:信頼度は高くないが、前兆としても発生。
- テンパイ音:奇数がテンパイすると発生。頻繁に起これば前兆の期待が持てる。
- リール消灯:長く続けば続くほど期待大。
- 液晶の出目:奇数のハサミ目やケツテンパイ(中・右が同一数字)など、様々パターンが存在する。また、「324(ミズホ)」「315(サイコー)」など、語呂合わせで当選確定となる出目も多い。
- チャンス目:リプレイの取りこぼし目、逆押し15枚成立、ブランク絵柄、左リール液晶7停止時など様々。リーチ目に近い停止形では「中段GODテンパイ」、「左リール上・中段のブランク停止」など。また、液晶数字との組合せでGG当選となるパターンもある。
- 遅れ:期待度が高い演出。「遅れ→左・中リール液晶7停止」でPGG確定。
- 全消灯:SGGまたはPGGが確定。
- フリーズ:レバーONで液晶が黒くなり、フリーズが発生。その後リールが回転し、液晶に「左から押して下さい」と表示。悶絶のPGG確定。
[編集] GG(ゴッドゲーム)
- 内部抽選に当選してGG(ゴッドゲーム)が発動すると押し順が画面により指定され、15枚役の黄7が獲得できるようになる。GGは1セット50ゲーム継続。1ゲーム当たりの期待純増枚数は約10枚弱。つまりGGのゲーム数×10が獲得枚数となる。尚、当選条件は様々であるが、基本的に「押し順を厳守し、ペナルティの無い状態」であることが第一である。
- 液晶画面に7以外の奇数数字が揃う:通常GG。1セット50ゲームで連チャン性も高い。
- 右リール上に「赤7」停止:SGG。スーパーゴッドゲーム。3回以上のGGが約束される。1/4096の確率で揃う。期待純増枚数は約1,500枚~4,500枚。
- 液晶で「7揃い」or中段リールに「GOD」揃い:PGG。プレミアムゴッドゲーム。15枚役だが、その後GGが500G継続する史上最強の絵柄。確率は1/8192。期待純増枚数約5,000枚。また、GG終了後の5ゲーム以内(G-ZONE中)にこのフラグに当選した場合、内部ストックが全て放出される。GG、「GOD」中の「GOD」又「7揃い」でゲーム残数に当選ゲーム数が加算される。「7揃い」の場合は残りゲーム数+50G、G-ZONE中に残り当選回数分放出される。稀にG-ZONEをすぎて50Gで放出することもある。
- また、リプレイ4連でGG当選。天井GGも存在する。
- 液晶上では「GG=お花畑」「SGG=海底宮殿」「PGG=空中庭園」が登場。一度でもSGGやPGGに当選すれば、以降の液晶画面は高い方に固定される。
- 極めて稀に液晶で奇数が揃ったり、右リールに赤7が停止したり、GODが揃ってもGGに突入しないことがある。(モード移行時に当選すると消滅する)
[編集] GGの注意点
- 前述の通り、通常時・GG中共に押し順は厳守。ペナルティ中のPGG当選(この場合は15枚の払い出しのみ)という最悪の事態も発生しかねない。それでなくとも、出玉率が大幅に低下する。
- 早く消化を行おうとして、押し順を間違えることも頻繁に起こりやすい。
- GGの連チャンは概ね5G以内、最大でも53G以内に発動するが、50Gのチャンスゾーンを超えても当選する可能性があるため、ヤメ時の判断が難しい。