モルホリン
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モルホリン | |
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IUPAC名 | Tetrahydro-1,4-oxazine |
分子式 | C4H9NO |
分子量 | 87.1 g/mol |
CAS登録番号 | [110-91-8] |
形状 | 無色液体 |
密度と相 | 1.0 g/cm3, |
相対蒸気密度 | 3.00(空気 = 1) |
融点 | −5 °C |
沸点 | 129 °C |
SMILES | O(CCNC1)C1 |
出典 | 国際化学物質安全性カード Kis-net |
モルホリン(morpholine)は化学式C4H9NOで表される有機化合物である。シクロヘキサンの向かい合わせになった炭素の1つを窒素で、1つを酸素で置換した構造をもつ環式アミンである。IUPAC名はテトラヒドロ-1,4-オキサジン。 常温ではアミン臭をもつ無色の液体であり、引火点38℃、発火点310℃である。
天然物中にはこの骨格を持った分子はほとんど存在しないが、水溶性が高いことから医薬の部分構造としてよく導入される。モルホリノエチル基はカルボン酸のプロドラッグとして用いられる。
[編集] 用途
中和剤、防腐剤として用いられる。有機合成においてはペプチドの有用な合成法の固相合成で汎用されるFmoc保護基の脱保護剤として用いられる。
[編集] 安全性
皮膚に対して腐食性があり、長期的暴露により肝臓や腎臓に悪影響を与える可能性が指摘されている。引火性液体であり、日本では消防法により危険物第4類に指定されている。
[編集] 関連項目
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