モーラ
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モーラ(Mora)とは、音韻論上、一定の時間的長さをもった音の分節単位。音節とは異なり、各言語話者の心理的な印象によって決められる。全ての言語が音節をもっているが、モーラはもつ言語ともたない言語がある。
日本語の多くの方言がモーラをもち、日本語を仮名書きした時、「ぁ」「ぃ」「ぅ」「ぇ」「ぉ」「ゃ」「ゅ」「ょ」といった小さい仮名(「っ」を除く)以外の全ての仮名は、全て基本的に同じ長さで発音される。この1つの単位がモーラにあたる。日本語学では一般に「拍(はく)」と言われる。日本語に特徴的なのは長音「ー」、促音「ッ」、撥音「ン」を1モーラとしている事であり、長音は長母音の後半部分を、促音は長子音の前半部分を切り取ったものであり、撥音は音節末鼻音や鼻母音をモーラとしたものである。
[編集] 例
- 「チョコレート」は、「チョ」「コ」「レ」「ー」「ト」の5モーラである(4音節)。
- 「キッチン」は、「キ」「ッ」「チ」「ン」の4モーラである(2音節)。