ヤリチン・ヤリマン
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ヤリチン・ヤリマンは、特定の一人の異性と性交を楽しむのではなく、数多くの異性と性交を楽しむ人間の事を指す俗語。
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[編集] 概要
この言葉は、主に若者の間で用いられる。しかし中年層でも自分の乱れた性生活を自慢する意味でこう表現する。使用する人々の年代層から推定するに1980年代以前より在ったとされている。主に男性から見てヤリマンの女性に対しては「サセ子」「ヤリ子」「イエローキャブ」などの蔑称もある。
[編集] 男性限定の話
この「ヤリ」であるが、「(性交を)やりまくり」の略であり、武器の槍は関係ない。しかし稀に「槍のように硬くて長い」事を指したり、民族衣装のペニスケース(特に上を向いてる物)を揶揄してこう言う者まで見られるが、元より俗語であるため、特に明確な定義は無い。
性欲が著しいとされる思春期の一部の少年少女にあっては、性交をする事自体が重要視され、誰を愛しているとか、誰と交際が有るという事よりも、何回性交をしたかが関心事と成る傾向が強い。このため「ヤリチン・ヤリマン」は一種の尊称として扱われるが、既婚者がこの用語に該当する場合、性格破綻者扱いされるケースも見られる。(→不倫)
このような人々の間では、不特定多数の・それを商売(売春)としていない女性(男性)との性交回数が重要視される傾向が強い。いくら性交経験が多くても、性交を商売としている女性・男性のみとの経験の多さを誇る者に関しては、素人童貞(処女)(素人相手には童貞(処女)同然)なる蔑称も見られる。
[編集] 性感染症と“ヤリチン・ヤリマン”
1990年代以降、日本では乱れた性生活により性病罹患が懸念され、特にヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染が性交によって伝染しやすいという知識が普及するにつれ、必ずしもこのような用語に該当する人々が羨望を集めるとは限らないとされている。
性病罹患率は1990年代後半より、10代を中心に急激に増大する傾向もあり、10代に多く見られるだけに、彼らが人知れず性病に苦しんでいるケースも漏れ聞かれる。
[編集] 男性限定の話
例えば淋病は男性には七転八倒の苦しみを与えるが、女性はあまり自覚症状が無いとされている。このようなケースでは、泌尿器科に掛かるのを恥ずかしがって苦しんだという話も流布される。この「武勇伝(もしくは風車に挑むドン・キホーテの話)」も、このような用語を必ずしも尊称扱いさせない要因となっている。コンドームを使用せずに性交をして回る男性は淋病に罹患する危険性が高く、またそのような男性を相手にしたために、女性側も罹患する危険性がある。性交に奔放とされている彼らが性病の蔓延に一役買っているとも解釈されている。なお直接的な性交ではないオーラルセックスを行った後に、風邪に似た微熱・喉の痛みを訴えて病院に掛かったら、喉が淋病に侵されていたとするケースも報告されている。