ラウールの法則
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混合溶液の各成分の蒸気圧はそれぞれの純液体の蒸気圧と混合溶液中のモル分率の積で表される。
すなわち気液平衡に達すると成分iの蒸気圧Piは
ここで、Pi*は成分iの純液体での蒸気圧、χiはモル分率である。 これをラウールの法則(Raoult's law)という。
全蒸気圧 PTotal は、各成分の蒸気圧の和であるから
任意のモル分率においてラウールの法則が成立する溶液を理想溶液という。理想溶液では各成分は互いに分子間力を及ぼさない。理想溶液に比較的近い溶液としては、しばしばベンゼンとトルエンの混合溶液があげられる。一般には分子構造の似た物質同士の混合液が理想溶液に近いとされる。