ロズウェル事件
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ロズウェル事件(-じけん、Roswell UFO incident)は、1947年アメリカ合衆国ニューメキシコ州ロズウェル付近で、宇宙船の残骸と、その占有者である、少なくとも1人の宇宙人が回収された、と言われている事件である。
残骸は1947年7月初めにロズウェル付近の農場から回収され、Roswell Army Air Field は、「空飛ぶ円盤 flying disk」が発見されたと述べるプレスリリースを出し、強いメディアの興味をかきたてた。数時間以内に、気象観測気球が回収されたと、かわりに主張する反応が発せられ、続く記者会見では、気象観測気球の特徴をより強めるように思われる物だと言われる残骸を大きく取り扱った。
事件はすぐに忘れられ、約30年間UFO研究家にすら、ほとんど無視された。そして1978年、Stanton T. FriedmanはJesse Marcelにインタビューした。Marcelは、1947年の残骸の回収に巻き込まれた。Marcel は、宇宙人の船の回収の隠蔽があったという信念を表した。彼の話は、UFOサークルで語られ始め、ドキュメンタリー“UFOs Are Real”に収められている。 1980年2月、Marcelとのインタビューは、National Enquirerにあらわれ、国内国外の注目を集めた。
続く年々に、その他の目撃者と報告が現れた。それらは重要な新たな細部を追加したが、それには、宇宙人の乗り物と宇宙人自体を回収する大規模な軍事作戦、11箇所もの墜落現場、証人威迫の話が含まれている。1989年、元葬儀屋Glenn Dennis は、ロズウェル基地で実施された異星人の検死解剖を含む詳細な話を明らかにした。
これらの報告に応えて、また政治的圧力を受けて、アメリカ政府監査室は、調査を開始し、アメリカ空軍長に内部調査を実施するように指示した。 その結果は2つの報告であった。1995年公表の第1のは、1947年に回収されたと報告されるmaterialはおそらく、Mogulと称する秘密の政府計画からの残骸であろうと結論を出した。1997年公表の第2のは、 宇宙人の報告に取り組み、これらの報告はおそらく、1950年代に行われた、Project High Diveのような計画におけるダミー人形の回収についての記憶が変形されたものであろうと結論を出した。時間圧縮と記憶混合の心理学的効果は、問題の年月の不一致を説明する。これらの報告は、多くの人によって故意の誤報かまたは全く信用しがたいかのいずれかとして無視されていた。ただし、有意な数のUFO研究家は何か異星の乗物が実際に巻き込まれているという蓋然性をあらかじめ見込んでいるが。
こんにち「ロズウェル」は「UFO」とほとんど同義であり、最も有名なUFO事件と主張される事に数えられるようである。しかし実際に何が起こったのかに関して大きく相違する視点があり、 どういう証拠が信じられ得るか、また割り引いて扱われるかについて熱い議論がある。それゆえ、どちらか一方からの奮闘的な反論を避ける一連の事件を集めることは困難である。
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