ロバート・フリップ
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ロバート・フリップ(Robert Fripp, 1946年5月16日- )は、イギリス出身のミュージシャン、ギタリスト。プログレッシブ・ロックの代表的バンド、キング・クリムゾンのリーダーである。
[編集] バイオグラフィー
1969年のバンド結成から現在に至るまで、キング・クリムゾンにおける主導権を握り続けている。時に強権的なまでのリーダーシップを執ることがあり、それがバンド内に亀裂を生み出すことがあった。メンバー・チェンジなどの人事的な決定権も握っており、ピート・シンフィールド(作詞担当)やデヴィッド・クロス(ヴァイオリン)の脱退も実質的にはフリップによる解雇だと言われている。
1960~70年代のプログレッシブ・ロック・ムーブメントを支え、その音楽スタイルから多くのアーティストに影響を与えてきた。特に、インプロヴィゼーションを主体とした演奏方法で人気を博した。デビュー・アルバム『クリムゾン・キングの宮殿』(1969年)や『レッド』(1974年)における彼のギター・プレイは非常に高く評価されている。
キング・クリムゾンでの活動以外にも、様々なアーティストと交流を持ってきた。デヴィッド・ボウイ、ブライアン・イーノ、ピーター・ガブリエル、トーキング・ヘッズ、アンディー・サマーズ(ポリス)らと音楽活動を共にしてきた。また「フリッパートロニクス」や「サウンドスケイプ」と呼ばれる自身が開発した機材のライブ音源などを収録したソロ・アルバムも多数発表している。また、Microsoft Windows Vistaの起動音の製作も手がけた。
また、フリップはロック・ミュージシャンではビートルズやジミ・ヘンドリックスが好きだと公言しており、ビートルズに関しては『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』を初めて聴いたとき、自分はミュージシャンになるという啓示が降りてきたほど感動したと述べている。初期のクリムゾンは「ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイアモンズ」をカバーしていた。同じく、ジミ・ヘンドリックスに対しては「天才だ」と述べていた。ジミ・ヘンドリックスもまたフリップのギタリストとしての技術を評価しており、ライブでのフリップのプレイに感銘を受け、楽屋を訪れて「心臓に近いほうの左手で握手してくれ」と頼んだという。また、意外なところではアバの音楽も好きらしい。
[編集] ディスコグラフィー
ソロ名義のアルバムに限る
- Exposure(1979)
- God Save The Queen(1980)
- Let The Power Fall(1981)
- God Save the King(1990)
- Bridge Between(1994)
- 1999(1994)
- A Blessing Of Tears(1995)
- Radiophonics(1996)
- That Which Passes(1996)
- Gates of Paradise(1998)
- November Suite(2000)
- Love Cannot Bear(2005)