ワルファリン
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ワルファリン
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IUPAC命名法による物質名 | |
(RS)-4-hydroxy-3-(3-oxo-1-phenylbutyl)- 2H-chromen-2-one |
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識別 | |
CAS登録番号 | 81-81-2 |
ATCコード | B01AA03 |
PubChem | 6691 |
DrugBank | APRD00341 |
化学的データ | |
化学式 | C19H16O4 |
分子量 | 308.33 |
薬物動態的データ | |
生物学的利用能 | 100% |
血漿タンパク結合 | 99.5 |
代謝 | Hepatic: CYP2C9, 2C19, 2C8, 2C18, 1A2 and 3A4 |
半減期 | 2.5 日 |
排泄 | 腎臓 (92%) |
Therapeutic considerations | |
胎児危険度分類 | |
Legal status |
S4 (Au), POM (UK), ℞-only (U.S.) |
投与方法 | 経口 |
ワルファリン (warfarin) は抗凝固剤の1つ。殺鼠剤としても用いる。ワルファリンカリウムが医薬品として使われ、商品名はワーファリン、ワーリン、アレファリン、ワルファリンKなど。
目次 |
[編集] 効果・効能
血栓塞栓症の治療及び予防(心房細動による脳塞栓症予防でしばしば処方される)。
[編集] 作用機序
プロトロンビンなどの血液凝固因子の生合成は肝臓で行われ、これにはビタミンKが関与している。ワルファリンは、ビタミンKの作用に拮抗することにより血液の凝固を妨げる。
[編集] 他剤との併用、食品との関係
ワルファリンは、多くの医薬品との併用によりワルファリンの作用が増したり減ずることが知られている。例えば、三環系抗うつ剤と併用すると効果が増すことがあり、副腎皮質ホルモン剤と併用すると効果が減ずることがある。よってワルファリンを服用している人は医師、歯科医師、薬剤師などに、必ず、その旨を伝えるべきである。
納豆、クロレラなどのビタミンKの多い食品を取るとワルファリンの効果は減ずる(作用機序を考えると当然である)。
[編集] 殺鼠剤
ワルファリンは、医薬品としてだけでなく、殺鼠剤(ネズミ取りの薬剤)として使われることがある。摂取したネズミは、網膜内の内出血で視力低下するため明るいところに出てくるといわれる。最終的には腹腔内の内出血で死亡する。
ワルファリンを含む殺鼠剤の商品名は、強力ラットライス、強力デスモアなど。