三十石
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
三十石(さんじっこく)は、京と大坂を結ぶ三十石舟の船上をおもな舞台とする上方落語である。本来は旅噺「東の旅」の一部であり、伊勢参りの最終部、京から大坂の帰路の部分を描く。現在は独立して演じられることが多い。
桂米朝 (3代目)などの好演で知られる。東京では三遊亭圓生 (6代目)が得意とし、舟歌の件ではいいノドを聴かせていた。
江戸落語には近代に入り、東京・京都間の汽車旅に替えて演じられる。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
主人公二人が京からの帰途、伏見街道を下り、寺田屋の浜から夜舟に乗り、大坂へ帰るまでを描く。 前半は旅の道中に出会ういろいろなものに触れての軽妙な会話、船頭の物まねなどが続く。 後半では船中で五十両の金が盗まれる騒動が起きるが、船頭の機転で盗んだ男がつかまり、噺はめでたく結ばれる。