不完全優性
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不完全優性(ふかんぜんゆうせい)とは、ヘテロ接合体において、個体が持つ2つの対立遺伝子のどちらの表現型でもない、中間的な表現型が現れる遺伝現象のこと。メンデルの優性の法則の例外である。また、この中間的な表現型の個体を中間雑種という。
[編集] 不完全優性の例
- マルバアサガオの花色
赤花遺伝子Rと白花遺伝子rを両方持つ個体(遺伝子型Rr)は、両者の中間的な表現型である桃色になる。桃色どうしの交配では、子の遺伝子型の分離比は RR:Rr:rr=1:2:1 となり、表現型の分離比は 赤色:桃色:白色=1:2:1 となる(優性の法則が成立する場合には、赤色:白色=3:1 になるはずである)。
- 血液型のAB型
A型の遺伝子とB型の遺伝子は複対立遺伝子となっており、双方の遺伝子を半分づつ持つ場合はAB型となる。