血液型
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血液型(けつえきがた)とは、血液内にある血球のもつ抗原の違いをもとに決めた血液の分類のことである。
抗原は、赤血球・血小板・白血球・血漿などに存在し数十種類が知られており、その組み合せによって決まる血液型は膨大な数になる。世界を捜しても、自分と完全に同じ血液型をしている人はいないとすら言われる。
輸血をする場合、ABO式など一部の分類は自然抗体が形成され、型違いの血液を混ぜると凝集や溶血が起きるため、型合わせする必要がある。
日本人のなかには、医学的な意味以上に、性格判断や恋愛占いとして親しむ者もいる。 そのため、プロフィールの一項目として血液型が記載されることも多い(現に、日本語版ウィキペディアの利用者ページ内でも記述されている場合が多い)。ただし、ほとんどすべてABO型でのみの言及であり、他の類型の血液型が取り上げられることは極めてまれである。
科学的には、血液型と人の性格・行動の傾向などとの因果関係は実証されておらず、影響を及ぼしてないことは統計学でも実証されている。それにもかかわらず、日本のマスコミが、血液型性格分類にさも確かな科学的根拠があるかのように取り扱ったり、特定の血液型の人物を茶化したりすることを行ってきたことに対し、差別やいじめの原因となることが指摘されており、現在は血液型性格分類をマスコミが取り扱うことに反対や慎重の意見が広がりつつある。
日本・韓国・中華人民共和国(中国)・中華民国(台湾)以外の多くの国では、血液型のことを話のネタにするという風習はほぼ皆無である。そもそも、外国人には、自分の血液型を調べたことがない、知らないという人も多い。たとえば病院で輸血が必要になった時などに、医者は必ず患者の血液型を調べてから輸血するので、健康的な一般人は自分の血液型を知って覚えておく必要性がないのである。
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[編集] 血液型の発見と歴史
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[編集] 主な分類方法
[編集] ABO式血液型
[編集] Rh式血液型
[編集] HLA型
[編集] その他の分類方法
MN式、P式など約300種類が発見されている。分類法としてはそれほど一般的ではなく、基本的には遺伝関係の確認や警察の鑑識において用いられる程度のものである。
[編集] 血液型と病気
血液型が複数種類に分かれた理由は今のところ明確には判明していない。血液型(抗原)によって発病(感染)しやすい病気としにくい病気があると昔は思われていたが、ヒトゲノム計画が終りつつあった2000年に、科学雑誌『Nature』にて総説が掲載された。内容は「胃腸管に関するいくつかの形質に弱い相関が確認できるが、血液型と疾患の相関について再現性よく示されたものは無い」というものであった。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- 血液型と気質の関連性の否定を実証した論文(数多に存在する否定論の一つ)
- BPO/放送倫理・番組向上機構に寄せられた意見
- 「ブラッドタイプ」(「血液型で性格が変わらない」ことを証明するストーリーの小説)
- 究極の血液型心理検査(じつは判断結果はランダム表示されるだけのものだが、常時9割前後の人々が「当たっている」と回答している。バーナム効果実証サイト)