世界地図
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世界地図(せかいちず)は地球の表面に存在する地球科学においては大陸・半島・海洋・山脈・河川・湖沼等の形状や標高や深度を、地政学においては国境・植民地・国名・行政区分等を、日常生活においては日付変更線・経度や緯度を示す経線・緯線、交通を示す鉄道・道路等を、シンボル化した記号・文字・図形・各種色彩等を用いて平面上に表現したもので、一般的には地球の全表面を表したものを指す。
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[編集] 世界各国の世界地図
- 日本で日常的に用いられる世界地図は日本の国土が北半球に位置することから地図の上辺方向を北にしたものが多く、日本の位置は地図のほぼ中央に記されていることが多い。
- 英国のグリニッジ天文台を経度 0 としていることからヨーロッパでは経度 0 を地図の中央に配置している。
- 米大陸でも大西洋を中心とする地図が多く用いられる。
- 南半球の国では地図の上辺を南にしているものがある。
- 古来イスラム世界の地図では、四方のうち南を正面と考えることに起因して南を上にしているのが多かった。
- 仏教世界では西方浄土の考えから西が多い、また日本の古地図行基図等では上辺方向は、まちまちである。
- ほとんどの世界地図において北が上になったのは、近代的な測量法が確立後で磁石の指針が北を向くこととの関連があるといわれる。
- 陸の輪郭は、満潮の時のもので、地図上の大きさは、地球は丸いので、正確ではない。
- 台湾で発行された世界地図には、モンゴルの記載がないものがある。
- 日本で発行された世界地図には、樺太の南半分が所属未決定状態になっている。
[編集] 図法
図法とは、球体である地球上にある地形を平面の地図に射影する際に用いる手法である。目的に応じた地図の投影法を用いる。
- 詳細は投影法を参照
[編集] 地球儀
世界地図を球状の物体の表面に記したものをとくに地球儀と呼ぶ。地球自体の模型とも言え、平面の地図でやむなく用いる各種投影方も不要な図形的歪みのない最も正確な世界地図である。通常、地軸の位置で支えられており回転させることができる。
[編集] 世界地図から辿る世界観
人類は、古代より自分を取り巻く世界を地図にしてきた。 その中のいくつかは、現代においても通用する物もあるが、その多くは、形而上の概念に基づいたものであり、自分たちを世界の中心に位置づけた物が大半である。
- インド人の象の上に乗った亀の上にある世界図。
- エジプト人は、ナイル川を基準として、南に当たる川上を上にした世界を描いている。
- メソポタミア人たちは、自分たちを中心として当時知られていた地域を周りに配した地図を描いている。
- ローマ人や中国人は、自分たちを世界の中心においた世界観を持っていた(中華思想も参照)。
特に世界観がはっきり現れているのが近代の世界地図である。 当時、世界の海を制していたイギリス政府は、グリニッジ天文台を0度とする地図を製作し、イギリス海軍で海図として使用させたため各国の海軍がその地図を使用するようになり、現代まで至っているのである。
また、現在の世界地図にも各国の主に外交上の世界観が表されている。 例えば、日本で発行されている世界地図の場合、樺太の南半分はどこの国にも属していない扱いになっている。しかし、アメリカなど海外の世界地図ではロシア連邦に属していると表されている。同様に、中華民国(台湾)で発行されている世界地図には、モンゴル国が一切記載されていない地図も有る。これは、中華民国がモンゴル国の独立を認めていないためである。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- 総務省統計局 - 世界地図
- 世界地図|SEKAICHIZU
- 世界地図を作ろう
- 古~い世界地図
- Shaded relief maps of the World
- 世界地図とリンク集
- 世界 地図 ファインダー
- 世界地図の白地図素材
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