中途失聴者
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中途失聴者(ちゅうとしっちょうしゃ)とは、聴覚障害者の一区分で、音声言語獲得後に聴力が下がったり、聴力を失った人のことである。 「中失」と略する時もある。音声言語獲得前の失聴者は、ろう者(又は難聴者)という。
音声言語獲得後なので、発声は不自由しないが聞くことが不自由になるため、音声コミュニケーションが極めて不便になる。
[編集] 原因と特徴
聴力が下がる原因は、ストレス、薬の副作用(ストレプトマイシンが代表的)、極めて強烈な音を聞いたことによる耳のダメージ、頭部への衝撃、 耳の気圧変化、遺伝性、ウイルス性、などが挙げられる。原因不明のケースも多い。ちなみに、加齢に伴う聴力の衰えは老人性難聴といい、中途失聴とは区別する。
未成年の時に中途失聴した場合は、比較的障害認識が早いため、立ち直るのが早い傾向がある。社会人になった後に中途失聴すると、音声コミュニケーションを基にして築いてきた、社会的地位・友人関係・家族関係などが危うくなる場合がある。また、聞こえた時期が長いほど、社会的地位が高いほど障害認識が難しい。