丸の内ビルディング

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丸ビル（2002年9月撮影）

丸の内ビルディング（まるのうち - ）は、東京駅にほど近い東京都千代田区丸の内二丁目4番1号に所在する、三菱地所保有のオフィスビル。通称丸ビル。大阪の丸ビルは、建物の形が円筒形であることから来ており、両者の関連性はない。

1923年、桜井小太郎の設計で東京駅前に丸ノ内ビルヂングが建てられた（写真で見ると8階建て。地下1階地上9階）。昭和戦前期で最大のビルであり、「東洋一のビル」といわれた。オフィスビルの低層階を一般客に開放し、ショッピングモールなどを展開する形態も、丸ビルが日本においては先駆的に導入したものであり、近代的なイメージから1929年に発売された歌謡曲『東京行進曲』など多くの歌や、小説の舞台にもなった。当時を代表する巨大な建築物であったことから、建造物の大きさの比較単位として「丸ビル何杯分」などと引用されることもあった（現在でいえば東京ドーム何杯分といったところである）。

親しまれてきた旧丸ビルも1999年に取壊され、2002年「新しい丸ビル」が竣工、新たな東京名所になっている。（道路をはさんだ向かい側に新丸ノ内ビルヂング=新丸ビルがあったため、まぎらわしい状態であったが、2004年に新丸ビルは取壊され、建替えが始まっている）

[編集] 歴史

1890年（明治23年）三菱が丸の内の陸軍省用地を政府から128万円で払い受ける
1894年（明治27年）ジョサイア・コンドル設計により三菱一号館の竣工（以後、ビジネス街として開発）
1920年（大正9年）7月、丸ノ内ビルヂングの建設に着工（三菱合資会社地所部とフラー社からなる、フラー建築株式会社の施工）
1923年（大正12年）2月20日、丸ノ内ビルヂングが竣工

同年の関東大震災では外壁に亀裂などの損害を受ける
1937年 12月27日、東京駅との間に地下道が設けられる
1952年、道路の向かい側に新丸ノ内ビルヂングが竣工（戦前から計画があったが戦争の激化のため中止されていたもの）
1995年、耐震性能の低下などから建替えを発表
1999年、旧ビルを取壊し、建替えに着手
2002年 9月6日、地上180m、37階建てビルとなって全面改装オープン。下層には先代丸ビルの面影を残した超高層ビルになった。名称も「丸ノ内ビルヂング」から「丸の内ビルディング」に改称。

三菱地所はこのほかにも新丸の内ビルディング、東京ビルなど丸の内に同社が所有する6棟のビルを順次建て替える計画を進めているが、これらのビルは特例容積率適用区域制度を適用し、東京駅上空に本来存在する建築可能な未使用容積の空中権を、周辺の高層ビルに振り替えることで本来の上限を超える高層化を図ることとしている。