主婦
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主婦(しゅふ housewife あるいは homemaker)とは、家事・育児を主にする女性をいう。
近年では、専業主婦、兼業主婦などの語もみられ、主夫という言葉も生まれている。現代では、主婦は必ずしも家庭内役割のみを担っているわけではないが、「男は仕事、女は家事・育児」とする、身体機能(出産・授乳)から派生した性役割分担に期待された家庭内役割の責任を負い、実際に遂行する女性を表すことが多い。主婦の歴史は古く、室町時代には金銭や貴重品を袋に入れて管理をしていたことから、「お袋(おふくろ)」とも呼ばれてきた[1]。
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[編集] 社会に貢献する主婦
『家族力』(文藝春秋)によれば、PTAや自治会などで役員を務めて地域社会に貢献しているのは「圧倒的に主婦」であるという。これは自宅の家計の為に、一日を職場と家の往復で終わらざるを得ない賃金労働者の「地域社会への進出」が困難となっていることが一因である。
[編集] 社会学(女性学)上の「主婦」像
社会学(女性学)上では、女性の社会進出(賃金労働者化)促進の観点から、主婦は働く女性よりも一段低く否定されるべきものとして描かれる。例えば、アンケートなどで主婦の不満点が引き出されると、「主婦をやめて働くべき」という結論が予定調和的に示されるが、働く女性(賃金労働者)の不満点が引き出されても「働くことをやめて主婦になるべき」という結論を出すことは無い。
主婦は「家に閉じこもる」「社会進出していない」というイメージで語られるが、現代の主婦は外指向で、ショッピングや文化講座に出かけ、また地域社会やPTA活動などで社会に貢献している者も多い。
[編集] 関連文献
- 岩村暢子著『<現代家族>の誕生 幻想系家族論の死』勁草書房(2005/6)ISBN 4326653051