九・一八歴史博物館
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「九・一八」歴史博物館(きゅうてんいちはちれきしはくぶつかん)は瀋陽市大東区望花南町46号にある博物館。柳条湖事件の現場のすぐ横に建てられ、中国側からみた「九一八事変」(満州事変)以降の「侵略」と「抗日戦争」の歴史が、ジオラマ等を多用した展示により描かれている。
博物館の側には中国人民によって倒された炸弾碑と旧日本忠烈祀碑がある(いずれも旧満州国時代に建てられたもの)。1931年9月18日のカレンダーの形をした旧館(1991年開館)と、満州事変を暗喩した暗雲の彫刻がある入り口の、巨大な新館(1999年開館)がある。現在、旧館は閉鎖されているが、その象徴的な形から、写真ではここが写っていることが多い。巨大な新館の中は、けっこう暗い。(決して電気が無いわけではない。)「抗日戦争」の戦士としての金日成の展示もある。新館の出口には、江沢民の筆による「勿忘”九・十八”」の金色の彫刻がある。旧南満州鉄道の線路上の柳条湖事件の現場は、新館の裏にあたる。この博物館には柳条湖事件の首謀者としてただ二人、板垣征四郎と石原莞爾のレリーフが掲示されている。