信越本線高速化
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信越本線高速化(しんえつほんせんこうそくか)とは、信越本線をミニ新幹線、あるいは軌間可変電車(フリーゲージトレイン)、在来線改良などによって高速化を目指す計画のことである。
[編集] 概要
上越新幹線と北陸新幹線を結ぶミニ新幹線には沿線の柏崎市などが積極的で、新潟県の長期総合計画にも盛り込まれた。
現在、柏崎駅が信越本線・越後線の分岐駅となっているが、2010年代に北陸新幹線延伸後には、市全体が上越・北陸両新幹線に挟まれるかたちとなり開発から取り残されるのではないかという懸念がある。このため長岡駅・上越市新幹線駅(現脇野田駅・名称未定)の間の信越本線をミニ新幹線化し直通運転を行い柏崎駅を停車駅とすることで駅周辺が活性化し、更には関西・北陸の各都市と新潟市、その先の東北へと続く高速鉄道のルートが確立されることから、このことを望む声もある。
2003年度より新潟県が信越本線高速化調査を進めている。
しかし2005年6月、柏崎市長は多額の費用が必要との理由からミニ新幹線を断念し、今後の活動方針を在来線の高速化に転換する意思を表明。ミニ新幹線は「夢」としては残しておくことに留めるとした。だが財政難の最中、在来線の高速化も実施されるかは不透明である。このままだと、柏崎そのものの地盤沈下の恐れもある。
これを受け、泉田知事は定例記者会見で羽越本線高速化と比べ信越本線の方は、まだ十分な調査がなされていないとし、地元での議論が熟成する事を注意深く見守る旨発言した。
2006年度の調査ではフリーゲージトレインの導入を前提にした在来線高速化について、2007年度以降にミニ新幹線の調査を行う予定。
上越接続と糸魚川接続について調査検討されているが、北陸新幹線延伸後の在来線の第三セクター化もあり、全体像はまだ判明しない。