全国地区対抗大学ラグビーフットボール大会
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全国地区対抗大学ラグビーフットボール大会(ぜんこくちくたいこうだいがく - たいかい)とは日本国内における大学ラグビー部の中で、全国大学ラグビーフットボール選手権大会とは出場条件が異なるチームのもう1つの大学ラグビー日本一を決定する競技大会である。
大会の出場の条件や出場校数は変遷を辿っている(沿革を参照)が、現在は関東ラグビーフットボール協会、関西ラグビーフットボール協会、九州ラグビーフットボール協会に加盟する大学の内、全国を数地区に分けた予選を経て、優勝校がそれぞれ出場する。大会の歴史は全国大学ラグビーフットボール選手権大会の開始より更に14年前にさかのぼり、1993年まで全国大学ラグビー選手権大会に出場権を持たない地方校にとってもう一つの大学ラグビー選手権として特に長らく親しまれてきた大会。例年正月初旬に名古屋瑞穂ラグビー場で行なわれている。
1993年以降の全国大学ラグビー選手権大会の改革により、それまで代表権が無かった、北海道、東北、東海、中国、四国のチームにも出場の門戸が広げられた為、それらの地方のリーグ戦では、優勝校が先ず全国大学ラグビー選手権大会への代表決定戦に参加し、それ以外のチームが全国地区対抗に参加する方法に変化した。(地区によりその選択方法は異なる。)
尚、関東では1994年以前は、対抗戦かリーグ戦かどちらか一方(但し下部)への参加と全国地区対抗予選への重複参加が許されていたが、現在は禁じられている。
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[編集] 沿革
- 1950年度 第1回大会を全国新制大学ラグビーフットボール大会として実施(北海道、東北、関東、東海北陸、関西、中国四国、北九州、南九州の各1代表)
- 1953年度 第4回大会から、大会名を全国大学ラグビーフットボール大会と改称
- 1966年度 第17回大会から、大会名を現在まで続く全国地区対抗大学ラグビーフットボール大会に改称
- 1981年度 第31回大会から代表枠を変更。(北海道、東北、関東1区、関東2区、東海北陸、関西、中国四国、九州の各1代表)
- 1993年度 全国大学ラグビーフットボール選手権大会の出場枠拡大にともない、全国地区対抗予選の関東1区と関東2区の代表校が、大学選手権の関東代表決定戦への予選に出場。それぞれが北海道代表か東北代表(対戦組み合わせは抽選)と対戦し、勝者は、関東大学リーグ5位か関東対抗戦5位校(対戦組み合わせは抽選)との代表決定戦に出場。全国地区対抗の予選参加と関東大学対抗戦、関東大学リーグ戦への重複参加はこれまでどおり可能であったが、重複参加校が優勝した場合は大学選手権予選への参加は不可とされた。但し、重複参加校ではない場合に限り、大学選手権の予選と全国地区対抗戦への出場の掛け持ちは可能であった為、関東1区の優勝校の武蔵工大は、大学選手権予選と全国区地区対抗戦の両方に出場し、関東2区優勝の白鴎大は、関東大学リーグにも所属していた為、大学選手権予選には出場できずに、全国区地区対抗戦のみの出場となった。
- 1994年度 関東1区、関東2区の代表校が大学選手権の予選への出場と全国地区対抗戦への出場の掛け持ちが禁止され、関東1区の1位校の武蔵工大が大学選手権の予選に、2位の東京経大が全国地区対抗戦に出場した。関東2区の優勝は前年と同じ白鴎大だった為、前年と同じ理由により、全国地区対抗戦への出場のみとなった。
- 1995年度 関東1区、関東2区それぞれの代表校の大学選手権予選への出場が廃止となる。
- 2003年度 日本ラグビーフットボール選手権大会の出場枠改革により、全国地区対抗優勝校に出場権が与えられ、それに伴い地区対抗戦の出場枠も変更。北海道、東北、関東1区、関東2区、東海北陸1区、東海北陸2区、関西、中国四国、九州1区、九州2区の各1代表に関東大学クラブチーム1代表、医歯薬リーグ代表1チームを加えた全12校。(当初予定は、東西の大学クラブチーム1校ずつと東西の医歯薬リーグ1校ずつだったが、諸事情から関東大学クラブチームと関東医歯薬リーグのみが1校ずつとなったため、空いた2校分を東海北陸と九州に1校ずつ割り当てた。)
- 2004年度 2003年度に導入したシステムは廃止し再び2002年度以前の方式に戻した。但し、関東1区と関東2区については、関東大学クラブチーム代表との代表決定戦を隔年交替で行なうこととなった。同年は関東1区と対戦。
[編集] 優勝回数
[編集] 各リーグ紹介
- 北海道大学リーグ(1部6校、2部A~Dブロック。入れ替え戦実施)
- 1部1位→大学選手権の北海道・東北代表決定戦へ
- 1部2位→全地区対抗の北海道地区代表
- 東北大学リーグ(1部~4部。入れ替え戦実施。※2005年度に改編)
- 1部1位→大学選手権の北海道・東北代表決定戦へ
- 1部2位→全地区対抗の東北地区代表
- 関東1区:東京都に所在の大学で、対抗戦・リーグ戦に所属していない大学で構成。1部~3部で総当たり戦を実施。1部上位3校と2部1位3部1位が代表決定戦に参加。予選リーグの1部1位をスーパーシードとしトーナメントで実施。優勝校はさらに関東学生クラブチーム選手権代表との決定戦を実施。(但し、クラブチームとの決定戦は2004年度から導入され、関東1区と関東2区の間で隔年交替で実施。2004年度は関東1区。)
- 関東2区:東京都以外の関東に所在の大学で、対抗戦・リーグ戦に所属していない大学で構成。北関東(新潟、群馬、栃木、茨城からの参加全校でのリーグ戦)代表と南関東(千葉、山梨、長野、埼玉、神奈川の各県代表校によるトーナメント大会)代表が対戦。勝者はさらに関東学生クラブチーム選手権代表との決定戦を実施。(但し、クラブチームとの決定戦は2004年度から導入され、関東1区と関東2区の間で隔年交替で実施。2005年度は関東2区。)
- 北陸東海地区(北陸代表と東海代表の勝者が大学選手権の北陸東海代表として予選に出場)
- 北陸大学リーグ:6校での総当り戦。優勝校は東海代表との代表決定戦への出場権利を有する。但し例年出場を棄権し地区対抗戦予選への出場を選択している。
- 東海学生リーグ(1部~3部)
- 1部(Aリーグ):優勝校は大学選手権の北陸東海代表決定戦へ。2位が地区対抗の北陸東海代表決定戦に出場。
- 2部(Bリーグ):優勝校はAリーグとの入れ替え戦へ
- 3部(C1、C2リーグ):優勝校はBリーグとの入れ替え戦へ出場。
- 関西地区(関西大学リーグ。1部~4部。)
- 1部(Aリーグ):上位4校は選手権関西代表に。5位校は北陸東海・中四国代表との代表決定戦へ。
- 2部(Bリーグ):優勝校はAリーグとの入れ替え戦へ
- 3部(Cリーグ):優勝校は地区対抗の関西代表に。同時にBリーグとの入れ替え戦へ出場。
- 4部(D1~D4リーグ):優勝校はCリーグとの入れ替え戦へ出場。
- 中四国地区:トーナメント大会で実施。1位が大学選手権の中四国代表として予選に参加。2位は地区対抗の中四国地区代表。1回戦:中国2位vs四国2位、2回戦:中国2位vs1回戦の勝者、決勝戦:中国1位vs2回戦の勝者
- 中国地区大会(近年は実力差を考慮し、事前に徳山大を固定的に中国1位とし同大会には不参加なので、大会は中国2位決定戦になる。)
- 各県予選
- 四国学生リーグ(1位2位)
- 中国地区大会(近年は実力差を考慮し、事前に徳山大を固定的に中国1位とし同大会には不参加なので、大会は中国2位決定戦になる。)
- 九州地区(九州学生リーグ。1部~3部)
- 1部(Aリーグ、Bリーグ):九州・沖縄の広域リーグ。総当り戦での予選リーグとその後のトーナメントによる順位決定戦を実施。優勝校は選手権九州代表に。
- 2部:九州・沖縄の広域リーグ。優勝校が地区対抗の九州地区代表に。同時に上位2校は1部との入れ替え戦に出場。
- 3部:九州を沖縄を含めた5地区にわけ各地区代表校(福岡県3、九州北部1、中部1、南部1、沖縄1、開催県1)によりトーナメントを実施。優勝校は2部との入れ替え戦に出場。
[編集] 歴代優勝チーム
- 第53回(平成15年) 武蔵工業大学
- 第54回(平成16年) 福岡大学
- 第55回(平成17年) 武蔵工業大学
- 第56回(平成18年) 朝日大学
- 第57回(平成19年) 中京大学