全日空「アカシア便」ハイジャック事件
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全日空「アカシア便」ハイジャック事件とは1970年に発生したハイジャック事件である。なおこの事件からは「よど号事件」を機に施行された「ハイジャック防止法」が初めて適用された事件でもある。
[編集] 事件の概要
1970年8月19日、小牧空港(名古屋)発千歳空港(札幌)行きとして運航されていた全日空175便「アカシア便」(ボーイング727)が離陸後、操縦室に乱入したピストルを持った男性(当時24歳)によりハイジャックされた。
「アカシア便」は犯人の要求通りに航空自衛隊浜松基地に緊急着陸した。犯人は望遠スコープ付きのライフルと弾丸100発、そしてガソリン入りポリタンク2つを要求した。また乗員乗客89名のうち57名は解放したが、そのほかの22名を残したまま離陸するように要求した。この間に機長は隙を見て犯人のピストルは玩具であることを機外に知らせ、残された乗客が妊婦であると偽って交渉しており、機長が「妊婦を下ろす」とメモを落とした。それを知った警察は犯人がハッチをあけた瞬間に突入し取り押さえた。
なお犯人の動機であるが妻の妹と駆け落ちして心中未遂を起こして失敗し、その彼女とも音信不通になったことに人生に悲観し、ハイジャックをすれば警官と銃撃戦になり射殺され楽に死ねると考えたからというものであった。