冀魯官話
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冀魯官話(きろかんわ)は天津、河北省南部、山東省西部及び北京市平谷県、山西省広霊県に分布する中国語の方言。北方方言の中の華北東北方言に含まれる。
[編集] 特徴
冀魯官話の主な特徴は殆どが陰平、陽平、上声、去声の4つの声調を持っていることで、かつての平声、上声、去声の三声と入声濁音声母字の変化は各地で共通している。つまりかつての平声清音声母字が今は陰平に、濁音声母字が陽平になり、上声清音声母字と次濁声母字が上声、上声全濁声母字と去声字が去声、入声次濁声母字が去声、全濁声母字が陽平となった。冀魯官話と北京官話の主な違いは古入声清音声母字の現在の声調と四声の発音の仕方にある。
[編集] 分区
河北省の105県市、山東省の53県市、天津市の5県市、北京市の平谷県、山西広霊県の合計165県市で話される。
保唐片、石斉片、滄恵片の3つに分かれ。更に13の小片に細分類することができる。