列強
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
歴史で、列強(れっきょう、The Great Powers)とは、主に明治初期から第二次世界大戦頃まで、軍事力によって、または政治・経済力で周りの国々に強い影響力を持っていた強国(great power)をひとまとめに指す言葉。
現在、広く「強大な国々」を指しても使われるが、帝国主義を暗示するので、単に大国などといわれることが多い。
[編集] 概要
列強の共通点として植民地主義、帝国主義を奉じていたなどがあげられる。大英帝国、フランス、ドイツ帝国、オーストリア・ハンガリー帝国など。比喩的に17世紀の強国に用いられ、潜在的には18世紀頃から存在しているが、ナポレオン戦争後のウィーン体制による五大国(神聖同盟)によって強く意識されるようになった。なお列強は、複数の大国が競合しあう体制であるため、古い歴史を持つ”大国”を同意義語として本来語られるべきではない。ある時代において、大国や強国であった国々を、「列強」と擬似的に呼ぶ場合も多い。なお、列強と呼ばれた国々の多くは、現在先進国と呼ばれている。