初午
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初午(はつうま)は、2月の最初の午の日。稲荷社の縁日で、雑節の一つとすることがある。
全国で稲荷社の本社である京都の伏見稲荷神社の神が降りた日が和銅4年のこの日であったとされ、全国で稲荷社を祀る。この日を蚕や牛・馬の祭日とする風習もある。江戸時代には、この日に子供が寺子屋へ入門した。
本来は旧暦二月の最初の午の日であるが、現在では新暦2月の最初の午の日とされている。そのため、元々は春先の行事だったのが、冬の一番寒い時期の行事となってしまった。 また今では二月最初の午の日とされるが、古来は、立春以降の最初の午の日に行われていた。
2月の2回目の午の日を二の午(にのうま)、3回目を三の午(さんのうま)と言い、これらの日にも祭礼を行う地方や、二の午もしくは三の午にのみ祭礼を行う地方もある
初午は、その年の豊作祈願が原型で、それに稲荷信仰が結びついたものである。4月初めの巳の日の菜の花祭りの夜と初午のいづれかに雨が降らないと火に祟られるとか、初午の早い年は火事が多いとかいう俗信もある。
初午の日に、消防団員が各家庭を回って火の用心を呼びかけ、火の用心のお札を配ると同時に消防団の運営資金の寄付金を募る習慣もある。
[編集] 関連項目
- 地口行灯 地方により初午に行われる。