化学物質
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化学物質(かがくぶっしつ)とは、構成元素および化合物など、物質を化学的側面から見た場合の呼称である。
一般的には、「原子、分子および分子の集合体や高分子重合体のような、独立かつ純粋な物質」を示し、狭義では、「研究や工業生産の対象として人工的に合成する物質」を示すこともある。毒性の有無や、天然物なのか人工物なのかは、本来は問われない。
本来の意味からすれば、素粒子など少数の例外を除き、我々の身の周りにある物体を構成する物質は化学物質もしくは化学物質の混合物である(ただし、宇宙全体では化学物質はむしろ少数派である)。しかし、「化学物質を含まない安全な食品」などというように「人為起源で有害な物質」という意味に(しばしば意図的に)誤用されることもある。
アメリカ化学会が発行している Chemical Abstracts 誌で使用される化合物番号(CAS登録番号)が付与された化学物質の数は約3000万種であり、うち工業的に生産されているものは約10万種、世界で年間1000トン以上生産されるものは5000種程度とされる。
[編集] 日本の法令における定義
- 労働安全衛生法
- 元素及び化合物をいう。
- 特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律
- 元素及び化合物(それぞれ放射性物質を除く)をいう。
- 化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律
- 元素又は化合物に化学反応を起こさせることにより得られる化合物(放射性物質を除く)をいう。
[編集] 関連項目
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