名古屋妊婦切り裂き殺人事件
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名古屋妊婦切り裂き殺人事件(なごやにんぷきりさきさつじんじけん)は1988年3月18日、愛知県名古屋市中川区にあるアパートの会社員宅で、臨月の妊婦(当時27歳)を両手を縛り上げて電気コードで絞殺した上、カッターのような薄い刃物で腹部を斜め一直線に切り裂き胎児を生きたまま取り出した事件。
胎児の代わりに子宮に電話の受話器や車のキーを入れるなど常軌を逸した事件は、犯人が逮捕されないまま2003年3月18日に時効が成立した。取り出された胎児は足を切りつけられていたものの、病院でおよそ1時間の手術を受けて無事一命を取り留め、現在は好奇の目を逃れて海外で普通に生活しているという。
警察の初動捜査が被疑者を夫のみに絞ったものだったため、犯人を逃してしまったとされている。
警察の捜査で、最後に妊婦に出会った知人がアパートを出たのが午後3時。彼女の死亡時刻とほぼ一致していることから、知人がアパートを出てまもなく事件に遭遇したと判明。アパートと近所の住人から、不審人物の証言を得たほか、事件当日にアパート付近を通った通行人400人以上の人間をしらみつぶしに確認したもの、不審人物の行方は分からなかった。