土佐電気鉄道600形電車
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土佐電気鉄道600形電車(とさでんきてつどう600がたでんしゃ)は、土佐電気鉄道の路面電車。
1957年から1964年にかけて、土佐電気鉄道若松町工場とナニワ工機(現アルナ車両)で31両が製造され、現在でも全車が現役である。
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[編集] 概要
東京都電7000形電車(更新前)をモデルにして、土佐電気鉄道若松町工場で601-621の21両、ナニワ工機で622-631の10両が製造された。前者は半鋼製、後者は全鋼製。
601・602・608・609・612~631は間接制御車で、密着連結器とジャンパ線が設置され、安芸線に連結して乗り入れていた。安芸線廃止後も伊野線での連結運用に活用されていたが、これも1987年に車庫移転に伴い廃止されたため現在は連結器を除いて取り外されている。残りの603~607・610・611は直接制御車である。
製造が7年に渡って行われたため、窓や台車など細かな違いがある。特に自社工場製の21両は細かい点で形態が違っており、車輌ファンの興味をそそる存在である。
登場から間もなく50年を迎えようとしているが事故廃車も含めて1両も廃車はなく31両全車が健在であり、2000形への置換えが進行している200形に対して置換えの予定は無く、これからも主力車両として運用されるだろう。
2003年に行き先表示がLEDに交換され、車内に電光表示板が設置された。前面窓右下には四角の行先表示のサボがはめられ、特に「ごめん」(後免町行き)と書かれた電車はとても親しまれている。
[編集] 主要諸元
[編集] 601・602
- 製造初年:1957年
- 全長:13120mm
- 全幅:2275mm
- 全高:3939mm
- 自重:16.61t
- 車体構造:半金属製
- 定員(着席):67(34)人
- 出力:50kw×2
[編集] 603
- 製造初年:1958年
- 全長:12760mm
- 全高:4000mm
- 自重:15.83t
- 出力:38kw×2
- そのほかは601・602と同一
[編集] 604~607
- 自重:15.94t
- そのほかは603と同一
[編集] 608・609・612
- 製造初年:1959年
- 自重:16.71t
- そのほかは601・602と同一
[編集] 610
- 製造初年:1960年
- 全長:12760mm
- 全高:3939mm
- 自重:15.74t
- そのほかは603と同一
[編集] 611
- 自重:15.63t
- そのほかは610と同一
[編集] 613~615
- 製造初年:1959年
- 自重:16.57t
- そのほかは601・602と同一
[編集] 616~620
- 製造初年:1960年
- 自重:16.47t
- そのほかは601・602と同一
[編集] 621
- 製造初年:1961年
- 自重:16.50t
- そのほかは601・602と同一
[編集] 622~631
- 製造初年:1963年
- 車体構造:全金属製
- そのほかは621と同一
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