大日向雅美
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大日向雅美(おおひなた まさみ、1950年 - )は、日本の心理学者、フェミニスト。神奈川県出身。恵泉女学園大学人間社会学部人間環境学科教授。専門は発達心理学(家族・親子関係)、ジェンダー論。
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[編集] 経歴
1973年、お茶の水女子大学を卒業。同大学大学院人文科学研究科修士課程を経て、1983年に東京都立大学大学院人文科学研究科博士課程を修了した。1985年にお茶の水大学大学院で博士号の学位取得(学術博士)。1995年~1996年、オックスフォード大学客員研究員。1997年〜1999年、東京都知事参与。文部科学省や厚生労働省の主催するいくつかの懇談会で委員や座長を務めたこともある。また、日本子どもNPOセンターの常務理事を務めたこともある。日本心理学会、日本発達心理学会、日本小児保健協会に所属。
[編集] 人物
- 発達心理学およびジェンダー思想が専門であり、著書では主に子育てについて論じている。〈子供が三歳になるまでは一緒にいたほうがいい〉という考えを三歳児神話として強く批判した。
- アニメのサザエさんを批判したこともある。『サザエさん、パートに出る』の回で、サザエさんが働きに出るという話を共感して観ていると、最後家族のために仕事を辞めるという筋立てになっていたのを知り、「なんてことを言うの」と、サザエさんを恨んだという。(参考:『メディアにひそむ母性愛神話』~「サザエさんのつらい思い出」)
[編集] 主な著書
- (共著)『人間発達の心理学』(サイエンス社) ISBN 478190579X
- 『母性の研究--その形成と変容の過程:伝統的母性観への反証』(川島書店) ISBN 4761003839
- 『子育てがいやになるときつらいとき--悩んでいるのはみんな同じ』(主婦の友社) ISBN 4079398468
- 『子育てと出会うとき』(NHKブックス) ISBN 4140018526
- 『母性愛神話の罠』(日本評論社) ISBN 4535561567
- 『子育てママのSOS--育児をしなくとも「父」という「夫」にわかって欲しい』(法研) ISBN 4879543586
- 『子育てがつらくなったとき読む本--悩めるママとの対話から』(PHP) ISBN 4569614698
- 『母性愛神話とのたたかい』(草土文化) ISBN 4794508492
- 『メディアにひそむ母性愛神話』(草土文化) ISBN 4794508700
- 『「子育て支援が親をダメにする」なんて言わせない』(岩波書店)ISBN 4000228501
[編集] 翻訳
- ダイアン・E・アイヤー(大日向史子と共訳)『母性愛神話のまぼろし』(大修館書店) ISBN 4469264326