大黒天
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大黒天(だいこくてん)は、天部と言われる仏教の守護神達の一人で、元々はヒンドゥー教のシヴァの憤怒の化身。本来はマハーカーラといい、マハーは「偉大な」、カーラは「時」もしくは「暗黒」を意味し、「大暗黒天」とも呼ばれる。青黒い身体に憤怒の表情をした神であった。日本においては、七福神の一柱の大黒様として知られている。
当初の大黒天は、破壊と豊穣の神として信仰され、後に豊穣の面が残り、食物・財福を司る神となった。
日本に於いては、大黒の「だいこく」が大国に通じるため、古くから神道の神である大国主と混同され、習合して信仰されている。七福神に含まれるため日本ではなじみの深い神・仏である。一般には米俵に乗り福袋と打出の小槌を持った微笑の長者形で表される。袋を背負っているのは、大国主が日本神話で最初に登場する因幡の白兎の説話において、八十神たちの荷物を入れた袋を持っていたためである。また、大国主がスサノオの計略によって焼き殺されそうになった時に鼠が助けたという説話(大国主の神話#根の国訪問を参照)から、鼠が大黒天の使いであるとされる。
ほとんどが一面だが、毘沙門天・弁才天と合体した三面像もあり、これを三面大黒天という。また、まれに憤怒相の像も見られる。
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