宇宙服
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宇宙服(うちゅうふく)とは、宇宙飛行士が宇宙空間で安全に生存するために着用する、生命維持装置を備えた気密服のこと。宇宙船内で着用する船内服と、船外活動時に着用する船外服に大別される。
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[編集] 機能
宇宙服には主に次の機能が要求される。
- 気密性、気圧の調整。
- 空気の供給と呼気の再使用。
- 体温の調整、特に冷却(宇宙空間は低温ではあるのだが、宇宙服には宇宙飛行士の体温を逃がす場がなく、また太陽光線も強烈であるから温度は上昇することになる)
- 小流星物体からの保護。
NASAで船外活動に用いられている宇宙服は、宇宙服本体のほかに船外活動ユニット (EMU) と有人軌道ユニット (MMU) からなる。MMUは背中に背負うように装着し、窒素ガスの噴出によって宇宙空間での姿勢の制御、移動を可能にするものである。
現在の宇宙服は運用圧力が0.3-0.4気圧、重量約120kg、活動時間はおよそ8時間程度である。
[編集] 開発の歴史
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アポロ計画の例では、20着を製造するのに200億円かかったといわれている。(1着10億円)
2004年現在、日本には1着だけが存在し、その価格は12億円である。(アポロと比べて2億円↑高)
[編集] 日本の取り組み
2006年現在、宇宙服を製造している国はアメリカ、ロシア及び中国のみである。このうち中国は船内服しか作っていないものと思われる。また、カナダと欧州で、製造に向けて研究が進められている。
日本は2010年完成予定の国際宇宙ステーション計画に参加し、2020年にはアメリカ航空宇宙局(NASA)の月面探査計画にも参加を予定していることから、宇宙航空研究開発機構(JAXA)は国産宇宙服の開発検討を始めた。開発を検討するのは次世代型の船内服及び船外服で、船外服の最終目標は運用圧力1気圧、重量20kg、活動時間一週間を目指す。現在は手動で行われている温度管理を自律的に行い、燃料電池を搭載(現在のものはリチウムイオン電池)、グローブやブーツにパワーアシスト機能を盛り込むなど、最先端の技術の結集が求められている。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
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