実行ファイル
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実行ファイル(Executable, Executable file)とは、コンピュータがプログラムとして解釈実行できるファイルである。
多くの場合、特定のCPUの機械語を格納したバイナリ形式である(この形式の実行ファイルを単に「バイナリ(ファイル)」と呼ぶこともある)。あるファイルが実行ファイルかどうかは、主に規約の問題である。オペレーティングシステムによっては実行ファイルであることを示すファイル名の規約が存在する(例えば拡張子 ".bin" とか ".exe")。あるいはファイルのメタデータで実行ファイルかどうかを示す(例えばUNIX系オペレーティングシステムのファイルパーミッションビット)。
最近のアーキテクチャでは、実行ファイルにはプログラム自体に含まれない情報も格納される。例えば、実行に必要な環境についての情報、デバッグ情報、シンボル情報などである。
実行ファイルには特定のオペレーティングシステムのシステムコールを呼び出すコードが含まれることもある。つまり実行ファイルはプロセッサ固有であるだけでなくオペレーティングシステム固有でもある。
最近ではソースファイルと実行ファイルの違いがあいまいになりつつある。というのもソースから実行形式への変換が暗黙のうちに行われることが多くなっているためである。インタプリタ型言語用のファイル(シェルスクリプトやバッチファイルを含む)は、厳密に言えば実行ファイルが解釈する命令を与えるものである。
実行ファイルのファイルフォーマットについてはオブジェクトファイルを参照されたい。