広井勇
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広井 勇(ひろい いさみ、文久2年(1862年)-昭和3年(1928年)11月1日)は、元東京大学教授。高知県(佐川町)出身。札幌農学校(現在の北海道大学)卒業。「港湾工学の父」と呼ばれた。
札幌農学校卒業後、開拓使、工部省に奉職。その後アメリカ合衆国に留学し、1889年に帰国。札幌農学校教授に就任。1893年、小樽築港事務所長に就任し、小樽港の築港に従事。ブロックを傾斜させ並置する「斜塊ブロック」という独特な工法を採用し、1908年、日本初のコンクリート製長大防波堤を完成させた。この防波堤は、建設から100年以上経過した現在でも当時のままに機能しており、広井の技術がいかに優れていたかを示している。
国立大学に定年制を持ち込んだ人物としても有名。当初は定年制に断固反対の立場をとっていたが、急に気が変わったらしく、態度を豹変させ定年制の導入を主張。学会で絶大な権力を誇っていた広井の主張により、大学に定年制を導入することに決まったという。
[編集] 主な著作
- 築港
- 日本港湾史