志村五郎
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志村 五郎(しむら ごろう、1930年2月23日-)は数学者、阪大教授を経て、プリンストン大学教授。東京大学理学部数学科卒。
盟友であった夭逝の天才谷山豊と取り組んだ谷山・志村予想によってフェルマー予想の解決に貢献し、また、アーベル多様体の虚数乗法論の高次元化、アーベル多様体のモジュライ理論とモジュライに対応するCM体上のアーベル拡大を記述する保型関数を構成し、志村多様体論を展開。これによってクロネッカーの青春の夢の一般化を行った(ヒルベルトの23の問題における第12問題への貢献)。
[編集] 略歴
- 1930年 - 静岡県浜松に生まれる
- 1952年 - 東京大学卒業
- 1958年 - 博士号を取得
- 1961年 - 大阪大学教授
- 1964年 - プリンストン大学教授
- 1977年 - アメリカ数学会コール賞数論部門:"Class fields over real quadratic fields and Heche operators", Annals of Mathematics, Ser. 2, Vol. 95, 1972; "On modular forms of half integral weight", Annals of Mathematics, Ser. 2, Vol. 97, 1973に対して
- 1991年 - 朝日新聞社朝日賞:整数論の研究
- 1995年 - 藤原科学財団藤原賞:アーベル多様体の虚数乗法論と志村多様体の構成
- 1996年 - アメリカ数学会スティール賞(生涯の業績部門):重要かつ広範な分野におよぶ数論幾何学と保型形式の業績に対して