故人の森
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
故人の森(こじんのもり、Bosque de los Ausentes)は、スペイン・マドリードのレティーロ公園にある追悼施設。2004年3月11日に起きたマドリード列車爆破事件での191人の犠牲者と、2004年4月3日に発生した自爆テロで死亡した特殊部隊エージェントを追悼するために作られた。 山には192本のオリーブやイタリアイトスギが植えられており、これは1本が殺害された1人を表している。また、川で囲まれているが、これは水が生命の象徴であるためである。悲劇が発生した場所の1つであるアトーチャ駅付近の丘に位置する。
[編集] 落成式
2005年3月11日に行われた落成式には、スペイン国王のフアン・カルロス1世とソフィア王妃が出席した。彼らは、最初に山に花を手向けた。その花束には「テロリズムによる全ての犠牲者への追憶」というメッセージが添えられていた。
王室からフェリペ皇太子とレティシア皇太子妃、スペイン首相ホセ・ルイス・ロドリゲス・サパテロとその政党議員たちも式典に参加した。また、各国の元首や首脳も参加した。例えば、国際連合事務総長コフィー・アナン、モロッコ国王ムハンマド6世、アフガニスタン大統領ハーミド・カルザイ、セネガル大統領アブドゥライ・ワッド、モーリタニア大統領マーウイヤ・ウルド・シディ・アハメド・タヤ、ポルトガル大統領ジョルジェ・サンパイオ、ルクセンブルクのアンリ大公、欧州連合外交政策代表ハビエル・ソラナ、欧州議会議長ジョセップ・ボレル、そして国民が攻撃の被害にあった16ヶ国の大使が含まれる。
被害者の親族からの要求により式典中は一切の演説が行われなかったが、17歳のチェロ演奏者がパブロ・カザルス作曲の『鳥の歌』(El Cant dels Ocells)を演奏した。