数の論理
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数の論理(かずのろんり)とは、政治用語の一つであり、少数派との対話を重視せず、意見の集約を行わないまま単純な多数決だけで結論を導こうとする姿勢であるとされる。田中角栄の言葉「政治は数であり、数は力だ」に由来する。
政党制において用いられることが多く、これによって政局が左右されると言える。野党側が与党側の議会運営に関して批判をする際にしばしば用いることがあり、多数の議席を占める与党側が主導権を握っているために法案などの審議が尽くされず強引に議決が行われ、そこに数の論理が働いているなどと主張することがある。
また、与党側は野党側の言うところの数の論理を実現するために、野党の一部の議員、あるいはキャスティング・ボートを握る少数政党を味方につけて(具体的には組閣の際に閣僚ポストを割り当てるなど取引を行ない)政局を握ろうと画策する場合がある。