早ずし
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早ずし(はや-)は、寿司の種類の一つ。
しかし、当初は酢そのものは使われておらず、魚介類の発酵に伴う酸味が生じてきたことが語源である。
ちなみに、現在の寿司という漢字は、元々は「鮓」という字であり、米ではなく魚肉や貝類を塩漬け発酵させたもの、すなわち保存食であった。
鮓しでは、食するまでの期間は数ヶ月が必要であったのだが、製造工程の改良で米を加える事で熟成を早くすることを考え出された。これが鎌倉時代~室町時代初期の頃である(馴れずし)。
しかし、米はあくまでも発酵用の素材であり、馴れすしの完成のころは米は発酵によりその原型は無いため、この時点では鮨という料理ではなく、あくまでも保存食である。
米が魚介類などの食材と一緒に食されるようになったのは室町時代後期である。魚は半生の状態であり、米飯も完全に発酵される前に食されるようになり、保存食から料理へ変化した(半なれ)。
それから江戸時代になり、熱く炊いた米を使って魚を漬け込み、重い錘を載せて発酵を早める技術が考案され、短いときは一夜漬でも食されるようになった(早ずし)。
そして、短い間に製法が進化し、酢を使うことで発酵させずに酸味と防腐性をもたせるようになり、現在の「押し鮨」の基礎が完成された。
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