替え玉
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替え玉(かえだま)
- 試験などにおいて、受験者に代わって代わりに受験する人。一般的には不正行為。替え玉受験。
- ラーメンの「おかわり」に相当するもの。本項目で詳述。
- 1991年9月5日に放送されたテレビドラマ世にも奇妙な物語の中の一話。木村圭見主演。
替え玉とは、ラーメン屋において麺を食べてしまったあとの麺のみのおかわりのことである。発祥は九州地方。九州のラーメンの麺は、伝統的に細麺が基本であり、大盛りにすると、麺の細さゆえに食べる途中で伸びてしまう。そのため、新しく茹でた麺をスープに投入する替え玉の手法が生まれ、これが全国的に、(一部の)ラーメン店に広まった。替玉とも表記する。
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[編集] 利用方法
ラーメン屋で一杯だけでは食い足りないときに、スープを残して替え玉を注文する(事前に替え玉の食券を買っておく必要のある店もある)。すると、ゆでた麺だけが器に盛られて出されるので、あとは各自でその麺をスープの残った器に入れて食べる。ただし、替え玉が器で出されず、店員が直接器に入れてくれる店や、麺だけでなくスープの素のようなものと一緒に出される店もある。
また、前述の来歴並びに茹で時間の関係から、細麺での提供が多い(太麺・細麺を選択できるお店でも替え玉は細麺のみ、といったところもある)。太麺でも提供する店は皆無ではないが、茹であがるまでに時間がかかる場合が多く注意が必要である。
替え玉をする(または繰り返す)と、麺が含むゆで汁によりスープは薄くなっていくため、濃縮スープがコショウやゴマなどと並べてテーブルに置いてある店も多い。よって、最初に注文したラーメンを食べ、替え玉を注文してから麺が来るまでに、そのタレやごまなどで二杯目の用意をするのが効率の良い食べ方である。また、替え玉の麺が来るまでに時間が掛かるとスープが冷めてしまうので、店の状況を良く観察し、頃合いを見計らって早めに替え玉を頼む技もある。
替え玉の麺のかたさを指定できる店も多いので、一杯目は硬め、替え玉は普通で、といった食べ方も可能になる。辛子高菜などのトッピングがある店では、一杯目は普通のを、次からはトッピングしたものを食べるようにしてもよいだろう。
最初に頼んだラーメンの麺を食べてしまってから替え玉を頼むのが普通だが、いきなり替え玉を頼んではいけないという注意書きがあるラーメン屋はほとんど無い。しかし、後述のように替え玉は安価であるため、(試した人はほぼ皆無だろうが)店に入っていきなり替え玉(のみ)を頼んでも断られると考えるべきだろう。また、もともと替え玉の制度が無い店で、替え玉が可能かを訪ねると、店主によってはよい気分がしない場合があるので、配慮も必要。
なお、九州や福岡にあるラーメン店だからと言って、全ての店に必ず替え玉のシステムがある訳ではないので、要注意である。全国のラーメン店と言う集合で見れば、無論ごく一部のサービスである。
[編集] 替え肉
なお、一部の店であるが「替え肉」と言って、チャーシューを替え玉と同様に注文できる店もある。
[編集] 値段
ラーメンの値段はまちまちだが、替え玉の値段は100円~150円が一般的。高くてもラーメンの値段の半額以下で出すのが普通である。普通の替え玉の半分の量で半替え玉を出している店も一部にあるが、その値段は普通の替え玉の半額以上であることが多い。
[編集] ラーメン店以外
福岡地区ではうどん店でも隠しメニューとして替玉が存在することがある。 ただし、大盛りで注文した方が安価であるため、利用されることは少ない。