標準状態
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ある状態の熱力学量を決めるときには、基準とする状態が必要である。その基準とする状態を標準状態(ひょうじゅんじょうたい)という。単に標準状態という場合、一般的には気体の標準状態のことを示すことが多い。
気体の標準状態にはSATP(標準環境温度と圧力、standard ambient tempreture and pressure)とSTP(標準温度と圧力、standard tempreture and pressure)の2種の定義がある。
- SATP 温度 25 °C (298.15 K) 、気圧 1 bar (105 Pa) (100.000kPa) の状態
- STP 温度 0 °C (273.15 K) 、気圧 1 atm (101325 Pa) (101.325kPa) の状態 (1997 年の前)
- STP 温度 0 °C (273.15 K) 、気圧 1 atm (105 Pa) (100.000kPa) の状態 (1997 年後)
気体の標準状態としては、現在は主にSATPが使われる。 SATPでは1 molの理想気体の体積は24.8 L, STPでは22.4 Lである。