歴代宝案
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歴代宝案(れきだいほうあん)は琉球王府の外交文書を記録した漢文史料。全262巻と目録4巻、別集4巻よりなる(現存するのは全242巻と目録4巻、別集4巻)。
琉球王国と中国の明・清王朝や朝鮮、暹羅(タイのアユタヤ王朝)、安南(ベトナム)、爪哇(ジャワのマジャパヒト王国)、旧港(スマトラ島のパレンバン華僑王国)、満刺加(マラッカ王国)、仏太泥(パタニ王国)などとの外交文書を集成したもので、期間は1424年から1867年に渡る。原本は焼失あるいは散逸したが、近年写本残篇などから再構成された。
琉球王国の外交文書集。明・清二代の対中国関係文書が大半を占め、他は東南アジア関係。1424年から1867年に至る443年間に及び、史料的価値は高い。原本は大半が失われ、台湾大学所蔵本などいくつかの写本が残るのみであるが、近年、各所の写本から再構成する作業が行われた。原本を失ったため,字句の校訂は不十分であるが、形態上からは、ほぼ完全に近いものが今日利用できる。