歴史人口学
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歴史人口学(れきしじんこうがく)とは、人口の歴史的な変遷を研究する学問。おもに、近代的な国勢調査が始まる以前の人口を対象にする。
この学問はフランスの歴史学者ルイ・アンリによって確立された。キリスト教教会の教区簿冊(parish register)の分析によって、個々人の出生・結婚・死亡を調べ、それを集めて人口の微視的な変遷を調べる。
日本には速水融により導入された。宗門改帳という良質な史料があったので、その研究によって数々の成果が得られた。たとえば17世紀の爆発的な人口増加や、出稼奉公による都市と農村の関係性など。これらは近世社会史に新しい視点をもたらしている。
1995年、文部省(現・文部科学省)の助成により、速水融が中心となって「ユーラシア社会の人口・家族構造比較史研究」(ユーラシア人口・家族史プロジェクト)が行われた。これは日本、中国、イタリア、ベルギー、スウェーデンなどを含めた国際共同研究プロジェクトである。
[編集] 参考文献
『歴史人口学で見た日本』速水融著 文春新書
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