熊本市交通局1200形電車
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熊本市交通局1200形電車(くまもとしこうつうきょく1200けいでんしゃ)は熊本市交通局が1958年、1959年に製造した路面電車の形式である。
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[編集] 車両概説
1958年、1959年に200形として東洋工機にて10両が製作された。1966年のワンマン化改造とともに1200形に改められ、現在の車番に変更されている。
1978年に1202・1208が冷房化改造を受け、路面電車としては日本初の冷房車となった。他の8両も1980年までに冷房化された。
[編集] 構造
[編集] 車体・車内設備
前面は3枚窓で、前面下部中央に前照灯、左右に尾灯と標識灯を配置している。上部中央には方向幕、右にはワンマン表示灯、下部右には系統表示板を入れるサボ受けがある。窓配置はD5D4の対称形で、下部上昇・上段固定式窓、引き戸の前中扉である。前年に導入された1090形では窓上のウインドヘッダーのみをなくしたが、本形式では窓下のウインドシルもなくしたノーシルノーヘッダー車体となり、窓ガラス1枚の面積が大きくなったので、ややすっきりした印象となっている。
座席はロングシートである。冷房化により屋根上に冷房装置を搭載している。
現在の塗装は8200形に準じた白地に緑色の帯を配した塗装であるが、広告電車が多いためなかなか見ることができない。
[編集] 電装品・台車
直並列抵抗式を採用している。モータは東洋工機が製造した。モータは38kWのものを2基使用しており、1台車1モータ方式を採用している。
台車は大部分が近畿車輛製であるが、1205・1207は住友金属製である。
[編集] 主要諸元
- 製造初年:1958年
- 全長:12,000mm
- 全幅:2,306mm
- 全高:3,805mm
- 自重:16.4t
- 車体構造:全金属製
- 定員(着席):69(32)人
- 電動機
- 出力:36kW×2基
- 駆動方式:吊掛方式
- 制御方式:直並列抵抗式
[編集] 廃車
1202・1206・1208・1209は8500形に部品を転用するため1985年から翌年にかけて廃車となった。
[編集] ギャラリー
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