王と鳥
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「王と鳥」(おうととり、Le Roi et l'Oiseau)は1980年のフランスのアニメーション映画である。監督はポール・グリモー、脚本はジャック・プレヴェール。
製作途中の1952年に作家たちの意に添わない形で「やぶにらみの暴君」として公開された。その後大幅な変更・追加が行われ「王と鳥」として完成させられ、1979年のルイ・デリュック賞を受賞している。
(やぶにらみの〜とともに)スタジオジブリの作家たちに大きな影響を与えた作品として知られ、2006年に同スタジオなどによって日本で公開された。
[編集] ストーリー
砂漠の真ん中に聳え立つ孤城に、ひとりの王が住んでいた。その名も、国王シャルル5+3+8=16世。わがままで疑心暗鬼の王は、手元のスイッチ一つで、気に障る臣下を次々に「処分」していった。望みさえすれば何者でも手に入れることの出来るはずの王シャルルは、しかし、ひとりの羊飼い娘に片思いをしている。城の最上階に隠された、秘密の部屋の壁に掛かった一枚の絵の中に、その美しい娘はおり、隣合わせた額縁の中の、煙突掃除の少年と深く愛し合っていた。嫉妬に狂う王を後に、ふたりは絵の中から抜け出し、一羽の鳥の助けを借りて城からの脱出を試みる。
[編集] スタッフ
- 監督:ポール・グリモー
- 原作:ハンス・クリスチャン・アンデルセン「羊飼い娘と煙突掃除人」
- 脚本:ジャック・プレヴェール、ポール・グリモー
- 音楽:ヴォイチェフ・キラール
- 背景:ポール・グリモー
- 撮影:ジャック・ソワラン
[編集] 声の出演
- ジャン・マルタン:鳥
- パスカル・マゾッティ:王
- レイモン・ビュッシエール:警察長官
- アニエス・ヴィアラ:羊飼いの少女
- ルノー・マルクス:煙突掃除の少年