白井のり子
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白井のり子(しらい・のりこ 1962年1月27日 - 旧姓名:辻典子)は、熊本県熊本市出身の、熊本市役所に勤務していたサリドマイド病患者である。
1950年代後半にサリドマイド薬を服用した妊婦から出産した子供達に、それの副作用による身体障害が発生し社会問題となったが、白井も母親がサリドマイド薬を服用したことから、両腕がない状態で出生。また、右目の視力もほとんどない。しかし、それを乗り越えて1980年に熊本市役所に入庁し、日本のサリドマイド被害者として初めて公務員となり話題となる。1981年に松山善三によって製作された「典子は、今」というドキュメント映画は、その身体障害者の社会参加を力強く訴えた作品として注目された。
しかし、映画化されて以後、寄せられた投書に誹謗中傷などが相次いだり、職場へ野次馬が多数押し寄せて職務に支障をきたしたりしたことなどから、講演出演やインタビューなどの出演は一切断ってきた。だが、子育てが一段落し、また自分自身を客観的に見る余裕ができるようになったことから、2005年に講演会出演を初めて引き受けた。2006年3月末をもって熊本市役所を退職。半生記をまとめ上げ、同年5月24日に書籍化・出版した(『典子44歳 今、伝えたい』、光文社、ISBN 4-334-97501-1)。今後は講演活動に専念するという。
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