白夜
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白夜(はくや、びゃくや)
白夜(はくや、びゃくや)とは、真夜中になっても薄明になっているか、または太陽が沈まない現象のこと。南極や北極に近い地方で夏に起こる。北半球では北欧諸国から北ドイツで体験できる。深夜でも街中を散策する人々が見られ、時間が止まったような不思議な感覚に襲われる。
地球の公転面の垂線に対して地軸が約23.4度傾いているため、それぞれの地方の夏では、地球が自転しても太陽が見える位置にいることになる。そのため、夜になっても太陽がほとんど沈まない。
白夜が起きるのは概ね緯度が66.6度(90度-23.4度)以上の地方であり、北緯66.6度以北の地方を北極圏、南緯66.6度以南の地方を南極圏という。ただしそれより低緯度の地域でも太陽は完全に沈むものの、真っ暗にならないことはあるのでこれも白夜ということがある。
もともとは「はくや」が正しい読みであったが、1970年(昭和45年)に発売された「知床旅情」(作詞・作曲 森繁久彌、歌 加藤登紀子)では「びゃくや」と歌われていたことから、「びゃくや」の方が多く用いられるようになった。NHKでも「びゃくや」を標準読みとしているらしい。