白雪姫
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『白雪姫』(しらゆきひめ、Schneewittchen、Snow White)とは、グリム童話の一編。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
目次 |
[編集] ストーリー
白雪姫というとても美しい王女がいた。彼女の継母(グリム童話初版本では実母)である王妃は、自分が世界で一番美しいと信じており、彼女の持つ魔法の鏡もそれに同意したため、満足な日々を送っていた。
白雪姫が7歳になったある日、王妃が魔法の鏡に「世界で一番美しい女性は?」と聞くと、白雪姫だという答えが返ってきた。王妃は怒りのあまり、猟師に白雪姫を森に連れて行き、白雪姫を殺し肝臓(※作品によっては心臓となっている)をとってくるように命じる。白雪姫を不憫に思った猟師は彼女を殺せず、代わりに森の中に置き去りにしイノシシの肝臓をかわりにする。王妃はその肝臓を塩茹にして食べた。
白雪姫は、森の中で7人の小人(ドワーフといわれている)たちと出会い暮らすようになる。しかし、王妃が魔法の鏡に「世界で一番美しいのは?」と聞いたため、白雪姫がまだ生きている事が露見。王妃は物売りに化け、小人の留守を狙って胸紐を白雪姫に売り、胸紐を締め上げ息を絶えさせる。
帰ってきた7人の小人が胸紐を切って白雪姫を助け出すと、再び魔法の鏡により生きている事が露見。 毒つきの櫛を作り、白雪姫の頭に櫛を突き刺して白雪姫は倒れた。しかしまた、7人のドワーフが櫛を抜き蘇生させた。
そしてまたまた魔法の鏡により生きている事が露見。 王妃は、白雪姫を殺そうと毒リンゴを作り、リンゴ売りに化けて白雪姫に食べさせた。
白雪姫は毒リンゴを食べて倒れ、帰ってきた小人たちに発見されるが、小人たちは白雪姫が倒れた原因を見つける事が出来なかった。「今度は本当に死んでしまった」と悲しみに暮れた小人たちは、白雪姫をガラスの棺に入れる。そこに王子が通りかかり、白雪姫を一目見るなり、死体でもいいからと白雪姫をもらい受ける。
家来に棺を運ばせるが、家来は途中で疲れて、やつあたりで棺から白雪姫を出し殴ると白雪姫はリンゴを吐き出し、生き返った。
その結婚披露宴で、王妃は真っ赤に焼けた鉄の靴を履かされ、死ぬまで踊らされた。
[編集] キャラクター
- 白雪姫
- 雪のように白い肌、バラのように赤い唇、黒檀のように黒い髪を持つ少女。王妃(継母、グリム童話初版本では実母)より美しく育ったので城を追い出されてしまう。王妃によって、10歳の時に毒リンゴを食べさせられることになる。
- 最初の王妃
- 針仕事中に誤って針を指に刺すが、その血が白い雪の上に滴ったのを見て、肌は雪のように白く、唇はバラのように赤く、髪は黒檀のように黒い子供が欲しいと思い、その思い通りの子供が生まれたが、すぐに息を引き取ってしまう。(グリム童話初版本では死なない。)
- 新しい王妃
- 自分が一番美しくなければ気が済まない女性。毒リンゴを作り白雪姫に食べさせる。最期は真っ赤に焼けた鉄の靴を履かされ死ぬまで踊らされる。(グリム童話初版本では最初の王妃と同一人物)
- 七人の小人
- 家から追い出された白雪姫を「ご飯を作り、寝床をしつらえて、洗濯をして、縫い物や編み物をして、どこもかしこもきれいにする」という条件付きでかくまってくれるドワーフ達。
- 王子
- 毒リンゴを食べて亡くなったと思われた白雪姫を引き取る。家来が藪に足を取られて倒れ、その拍子に白雪姫に毒リンゴをはき出させる。
[編集] 『白雪姫』の変遷
この物語は、グリムの他の物語同様に様々な変遷を経た。
[編集] 初版グリムでの記述
- 白雪姫を殺そうとし、又最後に焼けた靴を履かされて殺されたのは、継母では無く実の母であったとされる。
- 白雪姫は、「家来が藪に足を取られた拍子」に目を覚ましたのでは無く、家来が死体の白雪姫の背を突いた拍子に林檎の欠片を吐き出して目を覚ます。
[編集] ディズニー映画の白雪姫
1937年に発表されたディズニー初の長編カラーアニメーション映画である。詳細は白雪姫 (アニメ映画)を参照。
- 白雪姫は、家来がつまずいた拍子ではなく王子の口づけにより目を覚ます。
- 継母は7人の小人に追われて崖から落ちる。
- 小人達は指が4本に描写されている。(ディズニーアニメでは五本指だと6本に見えるため人間でないキャラクターは基本的に4本指である。)
[編集] その他
- 継母の最期は、作品によっては「毒リンゴを食べさせた後に再び鏡に訊ねたところ、白雪姫がまだ尚生きていることを知り、怒りの余り発狂し街へ飛び出しそのまま狂い死んでしまう」となっている物も存在する。
[編集] 関連項目
- グリム童話
- 天地真理(デビュー当時のキャッチフレーズが「ソニーの白雪姫」だった)
- シラユキヒメ(競走馬)
- おとぎ銃士 赤ずきん
- ハインツ・ホリガー 作曲家。白雪姫をオペラ化している
[編集] 参考文献
- 吉原高志・吉原素子「グリム初版を読む」白水社出版 ISBN 4-560-00454-4