相模トラフ
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相模トラフ(さがみ-)とは、日本海溝から相模湾に至るトラフ。
[編集] 特徴
フィリピン海プレートの北東に当たる海溝であり、日本海溝から分岐して伊豆大島と房総半島の間を通り相模湾まで伸びている。
相模トラフ付近には、フィリピン海プレートが北西に北アメリカプレートが南東へと動いている横ズレ断層がある。これは小田原市東部の国府津付近からは、活断層であることが知られている国府津-松田-神縄断層帯に繋がっている。
一方、南東側は伊豆大島と房総半島の間を通って東方沖にある日本海溝に繋がっている。日本海溝は太平洋プレートが北アメリカプレートに沈み込んでいるところである。更に、相模トラフのすぐ西側にはユーラシアプレートがあり、フィリピン海プレートがその下へ潜り込んでいる。つまり、相模トラフの周辺では四つのプレートが関わった地殻変動が起きている。三つのプレートが関わっている所は地球上に何ヶ所もあるが、四つのプレートとなると世界でも二箇所しかない。もう一箇所はパナマ地峡付近である。
相模トラフ周辺は、地震多発地帯として有名であり、元禄(1703年)に起きた元禄大地震、幕末(1855年)に起きた安政の大地震、大正(1923年)に起きた関東地震の震源地でもある。又、相模トラフ付近では、群発地震が起きる事もある。
このため、神奈川県・静岡県・山梨県・東京都・千葉県・埼玉県・茨城県南西部の各地域では、中央政府と地方自治体で地震対策が練られ、それぞれの主催で防災訓練が実施されている。
[編集] 関連項目
- 駿河トラフ
- 富士火山帯