眼内レンズ
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眼内レンズ(がんないレンズ)とは、白内障手術で水晶体を摘出したときに挿入される人工の水晶体。材質はPMMA(ポリメチルメタクリレート)、アクリル樹脂、もしくはシリコン樹脂。ほとんどは透明だが、網膜の青色光による障害を抑えるといわれる着色されたものもある。
[編集] 概要
一般的にはピント調節機能がない眼内レンズが使用される。このため、眼内レンズを挿入しても、レンズの焦点が固定されるため、場合によってはメガネやコンタクトレンズによる矯正が必要になる。また、先天性白内障の乳幼児に対して行われる手術では、将来的に目の成長が期待されるため、挿入しないことが多かったが、最近では挿入される例が増えている。
2007年2月現在日本国内で発売されているほとんどの眼内レンズは球面レンズであるが、唯一AMO社よりアクリル製の非球面眼内レンズが発売されている。薄暮時などでの高い視機能は車の運転時に極めて有効であるという。
さらに近年は遠近両用やピント調節が可能な眼内レンズも開発されている。 遠近両用眼内レンズは、夜道で街灯を見るとハレーションを起こすなどの不具合が報告されており、使用には慎重さが求められる。2008年頃に発売予定の遠近両用眼内レンズは欧米での評価が高い。 ピント調節可能な眼内レンズで実用に耐えうるものはない。
[編集] 関連項目
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