神龍寺ナーガ
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神龍寺ナーガ(しんりゅうじナーガ)は、稲垣理一郎原作・村田雄介作画の漫画『アイシールド21』に登場する架空のアメリカンフットボールチームである。
初出場から神奈川県大会・関東大会で無敗、春秋合計9連覇という圧倒的な力を誇る「神の軍団」。本作登場校には珍しい男子校である(その為、女の子に飢えている選手達が多く、試合などで女の子を見かけると大騒ぎになる)。 神龍寺の最強の陣形は昔の日本大学が使っていた「ドラゴンフライ」と呼ばれるフォーメーション。これは阿含と雲水の連携と一休のパスによる同時に5種の攻撃を行う、まさに最強のフォーメーションである。秋季関東大会初戦では泥門に35-36で敗退。選手の身体能力・技術共に最強クラスではあるものの、監督の極端な実力主義もあってか、阿含や一休などの暴走しがちな選手を抑えきれず、ややまとまりに欠ける一面も。
余談だが、神奈川県内でも屈指の有名校で、入試は非常に難しいらしい。ヒル魔とムサシは入試で普通に入れるというので、彼らがいかに勉強が出来るかが分かる。しかし思わず作った女子制服が巫女だったり、教えにはなんとなくもとずいてているだけだったりして、実はテキトーだったりもする学校。
チーム名の由来は白蛇(ナーガ)。マスコットの名前は超神龍。
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[編集] 選手
[編集] 金剛阿含
声優:桐本琢也
金剛 阿含(こんごう あごん)は、神龍寺ナーガの QB (WR) 兼ラインバッカー(以下LB)。神龍寺学院2年。
100年に一人の天才。金剛兄弟の双子の弟。女には節操がなく、賊学メンバーを叩きのめし、虎吉の脚や、セナの右目にボールを投げ、水町の右腕を外す等を行う破戒学生。驚異的な反応速度と、超暴力的なカウンターが武器。特に反応速度は、脳から筋肉への電気信号(=インパルス)の伝達所要時間が0.11秒と、人間にとっては極限ともいえる領域に達しており(0.10秒以下は科学的に不可能とされている)、マシンガン真田に「 神速のインパルス」という二つ名で呼ばれる。中学時代ヒル魔と互いを利用しあう目的でつるんでいた。頭脳・身体能力などに恵まれた才能を持っているが故に凡人を極端に嫌い、普通に入学試験を突破できるにもかかわらず、元々は栗田のものだった神龍寺のスポーツ推薦枠を奪い取る為にスポーツ入学、及び入部し、ヒル魔達に対抗するかのようにアメフトを始めた。つまり、阿含のアメフト歴は二年も満たないのである。それにもかかわらず、才能のみでトッププレイヤーにまで登り詰めた。阿含が100年に一人の天才と呼ばれる所以であろう。非才ながら、並々ならぬ鍛錬で補ってきたヒル魔とは真逆であるといえる。ちなみに、本人曰く長所は「無敵な所」。
練習は一切せず、女遊びや喧嘩、果てには酒にまで手を出すなど、自堕落な生活を送っているが、才能は一向に衰えない。賊学だけではなく裏原宿のガイロも叩きのめしている事から喧嘩はかなり強く、初対面の時の行いを見たセナ曰く「純粋な悪」。おまけに成績はかなり良い。その恵まれた才能ゆえに自分以外の他人を見下しているが、双子の兄の雲水に対しては表面上は馬鹿にしているように見えながらもその助言を聞き入れていたりした。そもそも、凡才を顧みず暴力的に強くなることが雲水の願いであり、それこそが、凡才に生まれた雲水が報われる手段だと理解していたからである。 関東大会緒戦の対・泥門戦でもその力を遺憾なく発揮。しかし仲間すらも捨て、己しか信じようとしない自身の傲慢さやそこから来る暴走、さらには自身が見下していた瀬那、栗田、ヒル魔などの泥門各選手の成長の前に敗れ去る。敗退後、春大会で泥門相手に雪辱を果たさんとようやく本気でアメフトに打ち込むことを決意する。別に阿含は性格が変わったわけではないが、仲間の大切さ、才能だけでは勝つ事ができないということをわずかながらではあるが理解したと言える。背中に龍の刺青を入れている。よくサングラスを着用しており、試合時は、オークリーのサングラス(ジュリエット)を使用している(レンズカラーはブルーイリジュウム)。髪は黒だが、アニメでは赤紫になっている。ヒル魔は、糞(ファッキン)ドレッドと呼ぶ。左利きである。
背番号2。身長175cm。体重67kg。5月31日生まれ。血液型B型。40ヤード走及びベンチプレス不明。 週刊少年ジャンプで募集したアイシールド21の人気投票(ポジション別)でランナー部門第2位(ちなみに第1位は本編の主人公である小早川瀬那)。
[編集] 金剛雲水
声優:前田剛
金剛 雲水(こんごう うんすい)は、神龍寺ナーガのクォーターバック(以下QB)。神龍寺学院2年。
不断の努力をして双子の弟阿含を最強の選手にしようとしている。弟の阿含の様に恵まれた才能は無いが、日々の鍛錬で一流QBとして全国から認められている存在。物心つく頃から阿含との才能の差を自覚し、両親など周囲から天才の弟と比べられて育った。だが雲水は逃げずに「最強の凡人」を目指して今でも己を磨き続けていると王城の庄司監督は言う。現在は、阿含を活かす道を選び、監督曰く茨の藪を歩み続けることになる。
阿含と顔・体格は全く同じだが性格は正反対で、誠実かつ寡黙。ヘアスタイルも違い、阿含はドレッドヘアに対し、雲水はスキンヘッドの為、すぐ見分けがつく。視野の広さと、ライン並のパワーが武器。また、チーム全体を統率する信望の厚さは阿含にはないものであり、統率力に優れる。なお、神龍寺学院には受験で入学してアメフト部に入部した。チームで唯一阿含を抑えられる存在である。敗北後、やる気を見せた阿含の姿を見て初めて微笑む。 阿含とは逆の右利き。
関東大会敗退後、王城高校を練習視察に訪れ、自身と桜庭の境遇を比較していた。
背番号12。身長175cm。体重67kg。5月31日生まれ。血液型A型。40ヤード走5秒1。ベンチプレス95kg。
[編集] 細川一休
声優:豊永利行
細川 一休(ほそかわ いっきゅう)は、神龍寺ナーガのスプリットエンド(以下SE)。兼コーナーバック(以下CB)。神龍寺学院2年。
関東最強のCBで驚異的な空中戦と世界最速とも言われるバック走の記録を持つ驚異的運動神経、運動能力の持ち主。スポーツ推薦枠で入学しており、阿含と並ぶ神龍寺のエース。異常なまでに負けず嫌いでキャッチに対しては絶対的なプライドを持っており、そのキャッチの才能に関してはあの阿含さえも認めている。春季関東大会にてセナとモン太の力の片鱗を脅威に感じる。ただし、「西遊記トリオ」(後述)など他のメンバーからは僻みで彼を遊んでいる節がある。同じ学年であるはずの阿含・雲水に「~さん」とつけ、西遊記トリオを「先輩達」と呼ぶなど矛盾が多い。恐らく当初は1年生という設定だったからと思われる。眉間の点はホクロ。髪型がベジータに似ている。 名前の元ネタは一休宗純からか。 性格はお調子者の後輩キャラの一面もあるが、ストレートすぎる感情の持ち主。口癖は「鬼~」。また、悪事を平気で見逃したりする事もあるなど、時として阿含クラスの非情で危険な一面を持つ。 色々な高校の可愛い女の子を見つけ出すことが得意。ビデオを撮っていることもあるが、実際に女の子と喋るとなると男子校生らしくぎこちなくなる。
関東大会では泥門デビルバッツ戦にてそのキャッチ力をはじめとした優れた能力を遺憾なく発揮したが、キャッチ力だけは彼を上回っていたモン太の前に結果的には敗れ去った。 その後はモン太へのリベンジに燃え、練習に明け暮れている。
背番号33。身長167cm。体重57kg。1月9日生まれ。血液型O型。40ヤード走4秒89(バック走)。ベンチプレス65kg。
[編集] 山伏権太夫
声優:山口洋行
山伏 権太夫(やまぶし ごんだゆう)は、神龍寺ナーガの主将。ポジションはセンター(以下C)兼ディフェンシヴライン。(以下DL)。神龍寺学院3年。
ひじを押し出して相手を倒す「粉砕ヒット(シバーヒット)」が得意。外見は山伏で、硬派だが、口調は下品でかわいい女の子と聞いただけで煩悩が騒ぐ。推薦入学組で、鋭い気迫と肉体、パワーの持ち主。
雲水を気遣ったりなど人柄は良く、それなりに信望はあると思われるが、終始阿含に対して恐れを抱いたりする脆い部分があった。また、キャプテンとしての統率能力と言う面では暴走しやすい阿含や一休といった面々に気後れしていた所など、冴えない印象が強い。
敗退後、涙を流しながら、一休達に新生神龍寺をまかせる。あと一年遅く生まれて、全力の神龍寺に参加したかったと悔やんでいたが、やる気を見せた阿含の姿を見て喜んでいた。
背番号59。身長178cm。体重83kg。8月14日生まれ。血液型A型。40ヤード走5秒7。ベンチプレス120kg。
[編集] 斉天正行
斉天 正行(せいてん まさゆき)は、神龍寺ナーガのタイトエンド(以下TE)。神龍寺学院2年。
「西遊記トリオ」の1人で、通称「ゴクウ」。小柄な体ですばしっこく動き回る。
背番号5。身長165cm。体重60kg。
[編集] 八浄戒
八浄 戒(はちじょう かい)は、神龍寺ナーガのタックル(以下T)。神龍寺学院2年。
「西遊記トリオ」の1人で、通称「ハッカイ」。肉まんが好物で、食べるとパワーアップする。現時点では、西遊記トリオで唯一、本編中であだ名を呼ばれている。
背番号58。身長172cm。体重76kg。
[編集] 河藤三平
河藤 三平(かわとう さんぺい)は、神龍寺ナーガのタックル(以下T)。神龍寺学院2年。
「西遊記トリオ」の1人で、通称「サゴジョー」。雨天の戦いに強い。
背番号54。身長174cm。体重66kg。
[編集] 釜田玄奘
釜田 玄奘(かまた げんじょう)は、神龍寺ナーガのハーフバック(以下HB)。神龍寺学院2年。
西遊記トリオと仲がいい、通称「サンゾー」。女性的な性格で雲水や桜庭のファン。TVドラマでの西遊記の三蔵法師役が女性だったことに因むと思われる。王城の文化祭にも登場。
背番号20。身長172cm。体重63kg。
[編集] 選手以外の人物
[編集] 仙洞田寿人
声優:外波山文明
仙洞田 寿人(せんどうだ すみと)は、神龍寺ナーガの監督。 仙人の如く飄々とした風貌と振る舞いをしているが、異常なまでに一貫した厳しい才能・実力主義者。ゆえに天才である阿含がどんな振る舞いをしようと許す。選手があまりにも女に弱いため、共学にするかどうか悩んでいる。現役時代にアメフトをやっていたかは不明だが、泥門のパスを素早く防ぐ陣形を作る活躍を見せた。担当科目は「座禅」だが、そんな科目は高校に要らないという声が多く、極めて不評。