私の救世主さま
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『私の救世主さま』(わたしのメシアさま)は、水無月すうのファンタジー漫画作品。『月刊Gファンタジー』(スクウェア・エニックス)連載。
注意 : 以降に、作品の結末など核心部分が記述されています。
目次 |
[編集] 概要
月刊少年ガンガンで連載が開始された。後にGファンタジーに移動し、タイトルも『私の救世主さま ~lacrima~』と変更された。戦闘・ラブコメ漫画。表紙のイメージとは裏腹に、残酷さと悲壮さの中にある「救い」を売りにしている漫画だが、シリアスな戦闘中にいきなりコメディタッチな雰囲気に話が飛ぶことがよくあり、その独特な乗り物酔い感に似たギャップで読者を困惑させる。カバー下では本編のパロディ作、「俺の救世主さま」が展開されている。
ちなみに本編の唐突さが
- 深い因縁の敵と普通にちゃぶ台を共にする
- 学校が校舎ごと異世界に亡命
- ネタキャラ(主に脇役以下の隅っこの背景的存在)がいきなり主人公に並ぶほどの力を手に入れる
といった内容である(パロディ作に匹敵するほどのもの)ことも、読者を混乱させる一因となっている。
[編集] 登場人物
[編集] 救世主(メシア)と光り輝く四法聖
- 弓樹真弥(ゆみきしんや)
- 物語の主人公。内気で気弱な少年。学校ではあまり目立たない生徒で、ファンタジー好きの読書家。学校で人気者の榊山涼平とは親友である。まだ幼い頃に両親と妹を飛行機事故で亡くしており、そのことが彼の心に大きな傷を残している。ある日、突然現れた少女・春儚に「救世主(メシア)」と呼ばれ、「救世ノススメ」を手渡される。「ファンタジーの主人公のようだ」と喜んでセレスティアへ行ってみたものの、セレスティアの凄惨な現状を目の当たりにし、自身の無力さを痛感。一度はセレスティアから逃げ出すが、「春儚を守りたい」一心で戦いの場へと戻ってゆく。数々の過酷な「運命」に直面するも、そのたび一人の人間として成長し、持ち前の優しさで多くの人々を救っていく。13騎士の一人、雷帝イシュテルテの力を持つ。
- 春儚(はるな)
- メシアの「盾」であり、救世の巫女。心優しい少女で、自らの犠牲を厭わない。異世界「セレスティア」から、真弥を救世主として呼ぶために真弥の世界へとやってきた。幼い頃から夢の中で真弥を見ていた。元素を用いた強力な魔法で戦い、真弥を守り通す。また、人の怪我を癒す能力を持つ。しかし、魔法もその能力も共に春儚自身に多大な負荷を与え、特に治癒能力に至っては代償として自らの命を削ってしまうほどの負担がある。余談だが、「俺の救世主さま」ではキャラが全く変わっている。
- 夢衣(むい)
- メシアの「翼」。天然ボケな少女で、いつも変なものを発明している。また、大概の発明品には自爆スイッチがついている。料理が下手。セレスティアの住人でありながら魔力を持たないため、自身の発明品を駆使して闘う。その発明品の数々は驚嘆に値するものであり、真弥達の世界の現代科学でも不可能なことをあっさりとやってのける。真弥達の世界に来て様々な技術を目にしたことで、それを自らの発明に取り入れ、腕に一層磨きをかけている。
- 氷刃(ひめ)
- メシアの「剣」。冷静沈着な女性。愛剣「飛天凰舞」を操り、その腕前はなかなかのもの。剣士であるが、飛天凰舞が真の力を解放するためには元素が必要であるため、元素のない空間では戦闘能力が激減するが、剣自体の切れ味が無くなる訳ではない。春儚を溺愛しているためか、真弥に異様な敵対心を持ち、夢衣には「お父さん」呼ばわりされることも度々ある。冷たい外見とは裏腹に、甘いものが好きで暑いのが苦手。過去のある経験より、真弥に対し甘さを捨てるように厳しく迫るが、それは未熟な真弥を思ってのことであり、愛情の裏返しでもある。
- タルタル
- メシアの「雷」。頭が良い幼女。薬品の調合を得意としている(らしい)。いつも薬ができるとすぐ周囲の人を実験台として使ってしまい、真弥達のクラスが「死屍累々」になったことも。話すときは基本的に一言。ある意味、この話になくてはならない人物。直接何かの力を使って戦闘に参加したことは未だないが、バウルの神殿の地下における描写より、かなりの力を持つと推測できる。真弥達の知らないいくつかの真実を知っており、他の四法聖とは何か一線を画す印象を受ける。
- 逢儚(あいな)
- 記憶を失った真弥の前に現れた、自らを「新しい救世の巫女」だと語る少女。彼女との出会いが真弥が記憶を取り戻し、再び戦いへと戻ってゆくきっかけとなる。睡眠をとることを知らず、限界を超え突然倒れたりするなど、常人とはかなりずれたところがある。本来の救世主の巫女である春儚が戻った後、自分の存在価値に悩む。13騎士を開放するという他の誰もが使えないはずの魔法を使うなど、謎の多い人物。
[編集] 支配者(エンピール)と絶対なる四覇聖(エンピール=フォース)
- 榊山涼平(さかきやまりょうへい)
- 真弥の幼馴染で親友。学校では真弥と違って人気者である。クセの多いクラスメート(及び先生)の中では友人の秋枝・まほかと並んで常識人。秋枝の姉・夏枝のことが好きだが、告白はしていない(できていない)模様。幼少時におけるある出来事より真弥に絶対的な信頼をよせ、真弥を命をかけてでも守ろうと決意している。正真正銘、彼自身が「支配ノススメ」を持つ、支配者(エンピール)である。13騎士『炎帝カーラー』などの力を持つ。また、「俺の救世主さま」では真弥をめぐって春儚と対決する場面も。
- 璃瑠(りる)
- 絶対なる四覇聖(エンピール=フォース)の一角、支配の巫女。通称「葬姫(そうひめ)」。支配者(エンピール)を探す為にセレスティアから真弥の世界へ来たところ、偶然にも真弥と遭遇する。春儚の最初の友人で、13歳まで一緒に預言者バウルの神殿で育てられていたが、春儚がある「裏切り」をしたことで追放される破目に遭い、春儚を酷く憎むようになる。人では制御不能といわれた「四黒元素方陣(しこくげんそほうじん)」を操る。「四黒元素方陣」は術者に代わり周囲の元素を絶えず集め続ける。これにより強力な魔法を連続して発動することが出来、それが彼女をセレスティア最高の魔術師たらしめている。
- アギト
- 絶対なる四覇聖の一人。通称「狂神(くるいがみ)」。平気で人を殺し、物を壊して罪を感じることを喜びとする狂人。周囲の元素を集め体内に吸収、また体に纏うことで身体能力を強化し、それによる肉弾戦を得意とする。さらに、自らの片目を代償として潰すことで周囲の「死」を力の源とし巨大な「狂神」と化す。元素を必要としないうえ、「死」が大きければ大きいほど「狂神」の力も強大なものとなる。
- サリエル
- 絶対なる四覇聖の長、支配者の「雷」。通称「死天使」。未来を見る能力を持つ。戦闘時には背後に天使が現れる。未来を見る能力により相手の行動が読めるが、真弥との戦闘で初めて傷を付けられる。それ以来、真弥には興味を持っている。
- ゼオン
- 長刀「金剛夜叉」を操るセレスティア最強と謳われる剣士。通称「獅子帝」。極度のヘビースモーカーであり、常にタバコを口にしている。氷刃となんらかの関わりを持っている節がある。
- 支配者(エンピール)
- 救世主と対をなす存在。万能なる剣を持ち、この世全ての運命を操るといわれる。支配者がその力に目覚めたとき、戦争などの争い事は確かになくなるが、同時にその代償として全ての人々から自由が奪われることになる。救世主の持つ世界を救う力と相反する力を持つため、救世主とは世界をかけて戦う運命にある。「支配ノススメ」に選ばれし支配者は、真弥と同じ世界にいるというが…
[編集] その他の登場人物
- 名無鉄之助(ななしてつのすけ)
- 真弥のクラスメートで、色好三バカのリーダー。エロのためなら命すら投げ出す勢いを持つ。突如美女たちを周囲に侍らせるようになった真弥に対し、嫉妬の炎を燃え上がらせる。ネタキャラ(脇役以下のストーリーに絡まないお笑い要員)だったが、なんと13騎士の一人『槍王イルバーン』を真弥らから掠め取る。
- 厳上秋枝(げんじょうあきえ)
- 真弥と涼平の同級生でまほかの友達。真弥に好意を抱いている。
- 厳上夏枝(げんじょうなつえ)
- 秋枝の姉で、酒好きで、涼平が想いを寄せる人でもある。榊山総合病院の看護婦でもある。しかし、アメリカ兵に撃たれて死亡。遺体は涼平のところにある。
- 惣まほか(そうまほか)
- 秋枝の友人。秋枝の家に来て料理することもある。涼平に好意を抱いている。しかし、涼平が敵に回ったことで、今でも涼平に好意を抱いているのかは不明。
- 御代神(みしろじん)
- 真弥の学校にいる不良グループのリーダー。涼平とは相当仲が悪い。ケンカでは、本気になると連続の蹴り技で相手を圧倒する。真弥をイジメの対象として見下していたが、真弥の度胸を見て多少認めるようになった。
- 祗園寺和臣(ぎおんじかずおみ)
- 御代の不良仲間。弱い者イジメが好き。真弥が救世主となる前から気に入らなかった。13騎士の一人『風神』を手に入れた後、真弥の『雷帝』を封じて勝利するが、割って入った支配者(榊山涼平)に殺された挙句『風神』も奪われるという無残な最期を遂げる。
- スーリ
- セレスティアに住む幼い子ども。イブル=カトラに両親を目の前で喰われ、心を失くしていた。しかし、真弥達の活躍により心を取り戻す。後に幻柳によって仮死状態となるが、真弥が無意識に彼女の肉体と魂を結ぶ糸を構成したことによって回復する(このことは春儚でも不可能なことであり、氷刀も驚嘆した)。
- レム
- セレスティアの町、リーゼンベルンに住む少女。「槍王の守人」で、そこに封じられていた13騎士『槍王イルバーン』を守る家系の出身者。しかし結局、『槍王』は救世主ではなく一般人の名無鉄之助が手に入れてしまう。
- 絲繰りの幻柳(いとくりのげんや)
- 『絶対なる四覇聖』であるサリエルの部下。真弥と春儚に襲い掛かってくるが、真弥の救世主としての覚醒を促し、『雷帝』を初めて使わせ返り討ちに遭う結果に終わった。これを契機に、真弥に強い憎しみを抱くようになる。
[編集] 13騎士
かつてセレスティアに魔物があふれ、セレスティアが滅亡の危機に瀕していたころ、預言者バウルを筆頭とする伝説の13騎士が現れた。彼らの活躍により魔物たちは封印されセレスティアに平和が訪れたという。そして今、彼らの力もまた封印されており、その封印を解くことが出来るのは異世界の住人である救世主もしくは支配者である。ただし、異世界の住人であればそのどちらでもなくとも封印を解くことが出来ることもある。救世主と支配者の戦いの鍵を握る存在であり、その力の強大さゆえにより多くの13騎士を手に入れた側が有利に戦いを運ぶことが出来る。
- No.I 預言者バウル
- セレスティアの人間は絶対に逆らえない「預言者の戒め」を持つ。バウルを目覚めさせるシーンにて救世ノススメの表紙に「I」の紋様が現れることから、No.Iの13騎士であると推測される。
- No.II 聖母?
- No.III 雷帝イシュテルテ
- その名の通り、雷を操る力を持つ。別名『優しき破壊神』真弥が初めて手に入れる13騎士。
- No.IV 炎帝カーラー
- 雷帝と並ぶ強力な13騎士。『怒れる炎帝』とも呼ばれる。支配者が持つ。
- No.V 風神
- 祗園寺和臣が手に入れるが、支配者に奪われる。
- No.VI 水神アスルル
- 聖都バンダルゲルハイムに眠る13騎士。
- No.VII 剣聖アルデヒャルト
- 死都麗古の13騎士。氷刃と因縁がある。
- No.VIII 槍王イルバーン
- 名無鉄之助が真弥たちを出し抜いて手に入れた13騎士。
- No.IX 地鬼リッティモンド
- 聖都バンダルゲルハイムに眠る13騎士。
- No.X 氷鬼
- 短期間のうちに支配者が手に入れた13騎士。
- No.XI 白師
- 短期間のうちに支配者が手に入れた13騎士。
- No.XII 黒師
- 短期間のうちに支配者が手に入れた13騎士。
- No.XIII ?
[編集] サブタイトル
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単行本7巻から、タイトルに『lacrima』がつき、話数も0話から再開
[編集] 外部リンク
- Falled Angel(作者のサイト)