筑波サーキット
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筑波サーキット(つくば-)は、茨城県下妻市にあるサーキットである。財団法人日本オートスポーツセンター(JASC)が運営に当たっている。
1970年6月22日オープン。全長2070mと鈴鹿サーキットや富士スピードウェイなどと比べるとコース長は短いが、オープン当初から首都圏におけるモータースポーツの重要拠点として活躍してきた。かつては4輪の全日本F3選手権や全日本ツーリングカー選手権(JTCC)などが開かれ、現在は2輪の全日本ロードレース選手権、F4・FJ1600などジュニア・フォーミュラのレース、それに一般的な走行会などが広く開かれている。
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[編集] コース解説
筑波サーキット概要にあるコース全体の写真を見ると分かるように、狭い敷地を最大限に利用し、多様なコースが設置されている。
敷地内をほぼ完全に網羅する本コース(コース2000)は比較的高低差の少ないコースだが、コーナーのバリエーションに富み、走行にはいろいろな要素が要求される。
本コースの1コーナーと最終ヘアピンに挟まれるように設置されているオーバルコースは、オートレースの選手養成用のコースであり、当然、これは財団法人日本オートスポーツセンターがオートレース(日本小型自動車振興会)の関連団体であることと関係がある。
本コースの最終コーナーのすぐ外側に設置されている、ホームベースのような形の部分がジムカーナ場である。ここでは各種練習会やジムカーナ大会などが行われている。JASC自身も筑波サーキットビギナーズジムカーナシリーズを開催しており(年間7戦)、毎回満員御礼の非常に人気のあるシリーズとして定着している。
2001年にはそれまで「東コース」と呼ばれていたミニバイク用のコースが全面改修され、一周ほぼ1000mの4輪も走行可能な「コース1000」としてオープン。本コースに「コース2000」の名称が与えられたのもこの時である。コース1000は非常に見晴らしの良い安全なコースであることが特徴で、サーキット初心者にも最適なコースである。
筑波サーキットの安全に対する姿勢は高く、特にコース2000における救護体制は特筆に値する。各ポストにオフィシャルが待機しているのはもちろんのこと、常に何名ものスタッフがコントロールタワーにおいてコース内に設置された複数のカメラでコースをモニターしており、重大な事故が起きれば、即、コントロールタワー横に止めた救急車で現場に向かえる体制が整っている。筑波ならば死なずに済む、という評判があることにも納得がいく。当然、この救護体制は隣接するコース1000にも適用されている。
また、筑波サーキットはモータースポーツ専門のDVDソフトであるベストモータリングの主要なテストコースであり、これまでに行われてきた数々のテストランの舞台となっている。現在は土屋圭一、服部尚貴、伊藤大輔などが筑波サーキットでテストランをしている。 ベストモータリング1995年3月号では、服部尚貴がF3000で、セミウェット路面ながらもそれまでのコースレコードである松本恵一の51秒2を3秒2上回る48秒0を記録した。 6年後の2001年3月号では、脇坂寿一がフォーミュラニッポンマシンで46秒台を記録し、上の記録を塗り替えた。
[編集] 利用方法・ライセンス
個人が貸切することも可能である。翌年度(1月~12月)の貸切はおおよそ前年の9月くらいに募集が掛けられる。詳細についてはJASCのホームページ内でもアナウンスされる。数少ない首都圏に位置するサーキットであることや、比較的貸切費用が安いことなどから非常に人気が高いため、実績のない団体によるコース2000、コース1000の土日祝の貸切はなかなか難しいようである。
JASCの開催するライセンス講習会を受講することで、ファミリーライセンス等の取得が可能である。これによって、非常に安価にコース2000、コース1000を走行する事ができる。(4000円/30分、コース2000、4輪車の場合)
騒音問題はJASCにとっても頭が痛い問題のようで、走行車輌の騒音規制は少しずつ厳しくなっていく傾向にある。これはサーキット自体の存続にかかわる問題であり、走行する者は是非、サーキット側の設けた取り決めは遵守するようにされたい。
[編集] 交通アクセス
ここでは筑波サーキットへの公共交通機関のアクセス方法を記す。